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貘の耳たぶ (幻冬舎文庫)

貘の耳たぶ (幻冬舎文庫)

貘の耳たぶ (幻冬舎文庫)

作家
芦沢央
出版社
幻冬舎
発売日
2020-02-06
ISBN
9784344429390
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貘の耳たぶ (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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長編ですがあっという間に読み終わりました。同じ日に子供を出産した繭子と郁絵。繭子が故意に郁絵の子供と自分の子供のネームタグを付け替え、取違えたまま数年経過し取違えが発覚する。最初は繭子が主演、途中から郁絵に変わり最後まで郁絵目線。私的には繭子がどれだけあの結末に至るまでに苦しんだかが知りたかったです。可哀想すぎるのは2人の子供。こうちゃんとりくは大きくなって事実を理解したらどうなるのだろう。

2021/01/01

NADIA

帝王切開で長男を出産した繭子は精神的に非常に不安定であったため、我が子と、隣に寝かされていた郁絵の生んだ男の子を取り替えてしまう。そのことがいつ発覚するかに怯えながら、それでも航太と名付けた郁絵の産んだ子を慈しみ大事に育てる。後半は何も知らずに繭子の産んだ璃空に愛情を注ぐ郁絵の物語。そして4年後にその取り違えが発覚。「血」を優先するのか、「積み上げた愛情」を優先するのか。郁絵の目線を通してどちらも選びきれない難しさに頭を悩ませた。正解というものなどない。とても深い映画を観たような充実の読後感。

2020/09/18

ちょこりり

法律と善悪のお話。とても苦しかった。重いテーマだけど芦沢さんが書くとめちゃくちゃ重くなる。紙じゃなくて石板なのではないか?と思うくらいページが重い。新手の叙述トリックかと思った(軽口を叩かないと感想を書けない気分)善悪なんて物は当事者の主観が全てな訳だけど、客観的に判断、思考する為に法律が存在する。主観と客観を子供と大人に置き換えて紡がれる物語はまさに皮肉としか言いようがなかった。犯罪は悪である。分かり切った結末を、ここまで残酷に浮かび上がらせて突き付けられるとは。理解はできるのに涙が止まらないんだ。

2020/03/28

tenori

作家・芦沢央さんは私にとって鈍器のような存在。いつも重いテーマを持ってきます。この作品はミステリーと言うよりも人間が携えているDNAが脈々とつなぐ「切れることのない何か」を考えさせられました。題材だけを切り取れば、自分が産んだ子供を意図的に取り替える繭子の行為は犯罪で悪。ただ、繭子が生きてきた過去の構図から見えてくる正義に対する不信感、幸せに対する定義の掛け違いに行き当たるときに、一方的な嫌悪を繭子に向けられなかったのは解説の新井見枝香さんの思いと似ているかも。結論なき終末。あとは想像力。

2020/06/02

ぷりけ

つらいつらいつらい。なんでなんでなんでの連続。自分の子供の年がドンピシャなのもありキツすぎました。ある意味オススメできない内容。それでもどうなってしまうのか読み進めてしまうのが、この作品の力だとすれば、吸引力は凄かった。でもこういう系はしばらく避けよう…。

2020/03/11

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