ヒトコブラクダ層戦争(下) (幻冬舎文庫 ま 17-3)
ヒトコブラクダ層戦争(下) (幻冬舎文庫 ま 17-3) / 感想・レビュー
RIN
上下巻合わせて1000頁強。ちゃんと面白いと思える時もあったが、最終的に自分の苦手なタイプのベタさを捻込んで来たので、結果ただ長かったという感想だけが残った。更に言えば単行本のタイトルである『ヒトコブラクダ層ぜっと』を文庫化にあたり『ヒトコブラクダ層戦争』に改題したのも好きじゃない。ぜっと、のナンセンスさこそがこの作品には相応しかったと思う。目には目を歯には歯を、これを繰り返す限り争いは終わらない。だから梵天は恐竜を、梵地はメソポタミアを、梵人は本気の戦いを選んだ。それが正しい。全く正しすぎて欠伸が出る。
2024/02/11
マッピー
読んだのは単行本なのでこのタイトルなのだけど、文庫になった時に『ヒトコブラクダ層戦争』に解題されて、単行本の書影すらAmazonには残されていない。なぜ解題することになったのか理由がわからないので、もしかしたらタブーに振れてしまうかもと思うと、内容に踏み込んだ感想が書きにくいんだよね。とはいえ、万城目学お得意の荒唐無稽なほら話。今回はメソポタミア文明と恐竜を絡めて。やっぱり面白い。万城目学、好きだわ。でも、今回はちょっと長かったな。物理的に長いのはウェルカムなんだけど、真相の種明かしがくど過ぎた。
2024/04/26
NAOAMI
不思議な力がメソポタミア文明に辿り着きクローズドサーキット内でサバイバル戦争。青ちくわをアノ女に渡せばいいの?それによって何が起きるのか?シュメールゾンビに襲われ絶体絶命。海兵隊が残した兵器やドローンの機能を駆使しての接近大作戦は緊迫感を伴い読み応えあり。3兄弟の連携もさることながら、銀亀の貢献度が高い。また彼女の時折感情的になる歯に衣着せぬビッグマウスも笑える。キンメリッジも渋い脇役ながら日本的粋を感じさせる。歴史ロマンはSFにまで及び、過去の事実にリンク。〆は辻褄合わせ的ながら冒険活劇として楽しめた。
2023/12/10
なみ
異能力を持つ三つ子が、古代メソポタミアの謎に挑む大長編小説。 謎の女とライオンが現れたり、自衛隊に入ることになったり、砂漠でバトルをしたり……。 次は何が起こるんだ……?の連続で、とても楽しく読めました。 特に中盤以降の、三つ子がそれぞれの力を駆使しながら困難を乗り越えていく展開が熱かったです。 色々と巻き込まれた銀亀三尉は不憫でしたが、味方としてとても心強かったです。 特に十一章の銀亀三尉が格好良すぎました!
2024/04/06
むた
いやーわくわくしました。分厚い上下巻だけどそれを感じさせないスピード感!恐竜とメソポタミア文明と海兵隊と自衛隊とPKOと超能力とが破綻なく物語の中に組み込まれるなんて想像できます?ぶっ飛んだ設定だけじゃなく登場人物たちそれぞれに魅力があってドラマがあるからこそ成立するお話じゃなかろうか。これぞ万城目さん!と膝を打ちたくなるお話でした。
2023/11/26
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