妖説忠臣蔵 (春陽文庫 や 4-4)
妖説忠臣蔵 (春陽文庫 や 4-4) / 感想・レビュー
HaruNuevo
タイトルに『妖説』とあるし、なにより山田風太郎さんの本なので、異能を持った人外が活躍するのかと思いきや、忠臣蔵を題材にしたこの短編集は、サスペンス、ミステリ、コンゲーム、人間ドラマであり、実に面白かった。 特にロードムービーのような『赤穂飛脚』、謎解きミステリの『殺人蔵』あたりがとても気に入った。 昭和30年代に描かれた作品だが、古さを全く感じさせない文章でもあり、不思議な感覚だった。
2024/03/02
Porco
年末年始の特番ドラマや映画と言えば『忠臣蔵』である。この忠臣蔵という話はるか昔から現代まで様々な媒体で作られていて、時代小説の雄山田風太郎も数多く題材として書いておりその短編を集めたものが本作だ。正直、映画をかなり昔にダラダラと観たっきりなのでメインの浅野内匠頭と大石内蔵助と吉良上野介の3人と討ち入りのシーンくらいしか記憶にないが中々読みづらさはあるにせよ楽しめた。中でも『殺人蔵』の赤穂浪士による美談として語られ義に熱い好漢としてのイメージしかない大石蔵之助のリアリストな発言はとても印象深い。
2023/12/07
depo
図書館本。図書館の新刊コーナーにあったので、借りてきた。面白かった。妖説忠臣蔵は忍法忠臣蔵とは全く異なるものだった。同じく忠臣蔵を題材にして、全く異なるものを書けることに山田さんの才能を見た。
2024/02/19
感想・レビューをもっと見る