空海 七つの奇蹟 (ノン・ノベル 868)
空海 七つの奇蹟 (ノン・ノベル 868) / 感想・レビュー
紅香@新刊購入まで積読消化あと2冊⭐︎
まだ空海が真魚と名乗っていた修行時代。四国行脚の道中で様々な奇跡を起こす。。奇跡。ありえない神秘的なこと。世の中には沢山の神がかった伝説が数多くある。なぜ人々は奇跡を欲するのか、なんとなく分かったような気がする。揉め事には理屈を超えた奇跡が人々の心を一瞬で掻っ攫い、隙を与える。血よりも団結を…と解いた僧侶らしい意図に恐れ入る。信じるものを見失った今、空海ならどんな奇跡を私たちに見せるのだろう。時のヒーローを待ち侘びて。村々の困り事にこれも修行であると進んで関わった橘逸勢とのコンビも楽しい。痛快な一冊。
2021/01/05
誰かのプリン
案外空海はマジシャンだったりして。
2020/04/01
LUNE MER
「いろは歌に暗号」の前日譚と捉えることも可能だがほぼ別物。ちらっと登場する仲成・薬子兄妹が薄っぺらい悪人キャラに成り果てていて連続性なし。物語としては、四国の各地で空海がトリックを駆使して奇蹟を起こして問題を解決していくという短編集。今作の作者は量産作品担当かつ無駄なエロ描写がない鯨統一郎●号(何人いるのか分からないので)。雑なところが割と目につく印象。時代考証が変(村に乙名とか名主が出てくるのは中世に入ってからでは?)。後半になってくると種明かしも適当に巻いてる感じ。
2021/09/09
キリン
鯨さんらしい本かな。それなりに楽しめました。ちょうどゴールデンウイークに空海を偲んで室戸岬に行ってきたので、余計親近感を感じました。
2017/07/19
TheWho
「邪馬台国はどこですか?」や「タイムスリップシリーズ」等のお笑い歴史ミステリー作家の著者が描く、空海の四国各地に残る奇跡・伝説を紐解く歴史ミステリー。物語は、後に空海と同じく遣唐留学生となる橘逸勢が讃岐の国で空海と出会い、病に犯された村を空海が救う加持霊水の奇跡を皮切りに、四国各地に残る7つの空海伝説の実態を描写している。今まで読んだ著者の作品とは違いお笑い系では無く、空海の実像が現実的に感じられた。夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」と同じく空海と橘逸勢の掛け合いが巧妙で面白い一冊です。
2015/05/09
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