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お梅は呪いたい(祥伝社文庫ふ12-2) (祥伝社文庫 ふ 12-2)

お梅は呪いたい(祥伝社文庫ふ12-2) (祥伝社文庫 ふ 12-2)

お梅は呪いたい(祥伝社文庫ふ12-2) (祥伝社文庫 ふ 12-2)

作家
藤崎翔
出版社
祥伝社
発売日
2024-02-09
ISBN
9784396350390
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お梅は呪いたい(祥伝社文庫ふ12-2) (祥伝社文庫 ふ 12-2) / 感想・レビュー

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タイ子

500年の眠りから令和に目覚めた日本人形。名前はお梅という。作られたのは戦国時代。覇権を争う大名たちを呪い殺した人形は誰にも知られず木箱に入れられ古民家の押し入れの中で500年間。お梅人形はとにかく人に呪いをかけて殺してしまいたい、その欲望のみ生きる(いやいや、人形ですから)次々に事情を抱えた人たちの手に渡り、その都度彼女がかける呪いが…。お梅を手にする現代人たちの人生も様々で面白いけど、人形たる存在が発する気がこれまた面白い。そして伏線回収も見事。読んでいてスッキリさせる不思議な不気味な笑える人形の話。

2024/02/15

みかん🍊

表紙は怖そうで読もうと思わない本だが読友さんレビューで手に取った、怖くないどころか笑える、五百年の眠りから覚めた呪いの人形お梅は関わった人間を呪い殺そうとするが裏目に出て何故か幸福に導いてしまう、登録数が伸びないユーチューバー、失恋し自堕落になった女性、母が事故死し引籠になった男性、男児と仲良くなった老女、老人ホームで寝たきりの老人、五百年前とは違う現代をEテレや人間の会話から学ぶ賢いお梅だが、現代には瘴気は通用しない様だ、緩くつながって結局幸せになってしまった彼らにとっては幸福の人形になってしまった。

2024/04/19

道楽モン

作者は芸人さん出身ということで、徹頭徹尾ウケを狙ったかの様なバカバカしさ。素晴らしい。もう後世に名を残そうとか、文学の金字塔を打ち立てようなどという野心は、まったく考えていない潔さ。時代考証とかどうでも良い。おそらく校閲には通っていないだろう中途半端な歴史観も御愛嬌。執筆という地味で苦しい作業を通じて、ひたすら繰り出される読者サービスとしての小ネタの連続に、笑いながら尊敬の念を感じてしまう。呪えば呪うほど、相手が幸せになるという構図こそ芸人的視点だ。たまにはこうした時間の無駄遣い読書も必要と肯定しちゃう。

2024/03/10

Ikutan

古民家の解体現場から発見された人形は、戦国大名を滅亡にまで追いやった、恐るべき呪いの人形、お梅だった。「人間たちを呪って、さんざん苦しませた末に殺したい」500年の幽閉から目覚め、おぞましい負のエネルギーに満ち溢れたお梅が、令和の社会で次々と呪いをかける…。が、全ては裏目の出てハッピーになっちゃうというハートフルコメディ。お梅視点の時代のギャップはクスリと笑えるし、突っ込みところを途中で作者が弁解するところも楽しい。共通人物がちょこちょこと登場し、最終話で繋がりが明らかになるという仕掛けも面白かった。

2024/03/24

ケイト

かつて将軍を呪い殺した日本人形のお梅、500年の時を経て木箱から出され、現代人を呪い殺すつもりだった・・・ところが負のオーラをまとっている人が拾うのに、瘴気を吐いても全然効き目がない。日々部屋の捜索やテレビ・映画見て勉強するお梅、現代語も漢字に変換して理解しようと努力する。人が苦しむ姿が見たいのに誰も死なず幸せになっていく。悩むお梅がだんだん可愛いく思えてきた。なんとお梅は幸せを運ぶ人形になり果ててしまったのか??この際だから発送の転換を図るっていうのはどうかなー(爆笑)

2024/03/24

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