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赤いカンナではじまる

赤いカンナではじまる

赤いカンナではじまる

作家
はらだみずき
出版社
祥伝社
発売日
2009-10-27
ISBN
9784396633295
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赤いカンナではじまる / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

読メで気になり手にとった作品です。書店員さんと出版編集者(共にアラサー、独身男性)のぼんやりした繋がりから展開する連作集です。5つの話が収録されていますが、どの話もじんわりとココロにしみるステキな内容でした。特にオススメは『美しい丘』で、タイトルどおり北海道は美瑛の町の話が綴られています。人と人との繋がりや青春時代の淡い恋心、就職活動の苦悩など様々な事態に揺れ動く心境が見事に描写されています。あわよくばもっと若いトキにこういう作品を読むコトができたらなおさら良かったかなと。はらださん、流石の作品でした。

2022/01/22

紫 綺

本に関わる人たちの短編集。生きていく中で数多くある選択肢の中の、ちょっとしたボタンの掛け違え的なエピソードが多く、ジリジリしながら読んだ。でもつまらないことで、泣いたり笑ったり・・・人生ってそんなものかもしれない。心理描写が巧い。「最後の夏休み」は大好き!

2014/11/19

ゆみねこ

書店員・出版社の営業・編集者がかかわる短編集。ストリッパーの話しの『美しい丘』と『最後の夏休み』が好き。

2013/11/02

ちはや@灯れ松明の火

忘れ去ることのできない過去は記憶の書架の片隅に眠る古びた本のよう。変色した紙、掠れた文字、それでも手に取りページを繰れば心はたちまち中に吸い込まれてしまう。カンナ咲く一夏の恋、学生時代の想いとの決別、姿を消した恋人探し、彼岸花の如き初恋の人、ザリガニが呼ぶ人生の分岐点。書籍に携わる彼等がそれぞれ抱く物語は熟し切っていない果実に似た苦みを含み、けれどどれだけ時の波に洗われ晒されても色褪せることのない鮮やかな色彩を纏う。本を閉じ書架に戻そう。其処に残る記憶が、明日へ向かう力になるように。

2010/03/23

あつひめ

本屋さんの書棚の作り方がこんなにいろんな意味があるとは知らなかった。担当者の思いが書棚に表れる・・・「本」って簡単に言うけど、作品が生まれるまで、そして生まれてから書店に並ぶまで、そしてお客さんの目にとまるまでには様々なストーリーが隠されている。作ちゃんの本に対する思い、野際さんの思い・・・。誰しも本屋さんの匂いの中でいろんな旅に出ている。本を選びながら自分のしたかった夢へ、これからしてみたい未来の夢へ。物語にそっと託しながら。本屋さんで本を眺めてみたくなった。思いを込めた書棚に出会えるだろうか・・・。

2010/08/22

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