KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

かさなりあう人へ

かさなりあう人へ

かさなりあう人へ

作家
白石一文
出版社
祥伝社
発売日
2023-10-12
ISBN
9784396636524
amazonで購入する

かさなりあう人へ / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

白石 一文は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 直木賞受賞作『ほかならぬ人』の姉妹作?、今時の中高年の恋愛事情と言った感じでした。大手チェーン店が多数登場するのは、広告収入狙いのコラボでしょうか❓ 著者は巨人ファンでしょうか❓ 今シーズンの開幕戦がリアル過ぎました。 https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=9784396636524

2023/10/24

アキ

主人公の箱根勇は、結婚して不倫をして離婚してまた違う女性と知り合う。もう一人の主人公野々宮志乃は、結婚して夫が若くして突然死して義母と暮らしている。勇の一人娘の智奈美は高校1年で、元妻と住んでいた家を出て父を頼りに東京に突然やって来た。智奈美と志乃は不思議とソリが合った。血のつながりがあるからと言っても、必ずしも分かり合える関係になる訳ではない。「女の人には想像もつかないくらい、実は男は美しさとやさしさに敏感なんです」「俺にとって付き合って来た彼女たちは、一人の女なんです。」著者の文章はやっぱり好きだな。

2023/11/20

やも

40代未亡人の志乃と、50代バツイチの勇。2人の関係は万引きから始まり、愚かで、さみしくて、切なくて、優しくて、時に一点だけとてつもなくロマンチック。この塩梅のセンスの良さはなんなんだ?下敷きになっている別れと再会もいい味付けになってるわ。義母の幸も愛嬌あって、話してて楽しそうなのがいい。登場人物皆がそれぞれ抱えてる物がある中で、美しいとかリラックスとかを共有出来る人に出会えた慈しみみたいな。恋愛だけじゃなくて、色んな人とね。昼と夜が混ざり合うマジックアワーの中にいるような話だった。

2024/04/17

pohcho

大人の恋愛を描いた落ち着いた感じの物語だが、冒頭から意表を突くような場面があり、ドラマにしたらすごく面白そう。ストーリーはちょっとスピリチュアルだし、ちょっと上手くいきすぎなんだけど、戸越銀座、デニーズ、つぶつぶ刻み野菜入りケチャップなど、妙に具体的な地名や商品が登場して、なぜか現実にありそうと思えてしまう白石マジック。「かさなりあう」とは相性がいい、ウマがあうということかな。「ほかならぬ人へ」のような感動作ではなかったけど、これはこれで面白かった。五十代になったら好きなように生きるのは自分も見習いたい。

2023/12/20

よつば🍀

淡々とした筆致で綴られる中高年の恋愛小説。始まりは1本のケチャップ。スーパーで万引きGメンから声を掛けられた野々宮志乃は咄嗟に店の駐輪場にいた箱根勇を夫に見立てその場を逃れる。まさに運命的とも思える出逢い。夫に先立たれ義母と二人で暮らす四十代の志乃と、五十代の勇の交流が始まる。容姿端麗の二人、そこに義母の男性遍歴や勇の元妻、娘のエピソードが加わり、偶然出逢った人達がかさなりあっていく。普通の日常が描かれているのだが、美しい男女と現実味が薄い設定に、どこか御伽噺的な雰囲気を感じてしまい私には刺さらなかった。

2023/11/05

感想・レビューをもっと見る