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嗜癖する社会

嗜癖する社会

嗜癖する社会

作家
アン・ウィルソン シェフ
Anne Wilson Schaef
斎藤学
出版社
誠信書房
発売日
1993-03-01
ISBN
9784414429084
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嗜癖する社会 / 感想・レビュー

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Baron

素晴らしい本。個人的には、ここ半年の中でベスト3に入る本。 嗜癖が人生に与える悪影響は多岐に渡る。自己中心性、不正直、完璧主義、否認、勝ち負けといったパワーゲーム……。それは何も薬物依存やアルコール依存といった「特殊」とされている人たちだけの問題ではない。 嗜癖システムは、資本主義社会で生きる我々の誰もが影響を受けているものであり、日常を生きていると、あまりにありふれすぎていてそれが病んでいる事だと認識すらできていないのだ(続く

2016/01/08

ushikubou

大抵の人は知らぬうちに何かに囚われていきている。モノに対する執着であったり、人間関係の依存であったりする。著者はこれらを嗜癖と呼ぶ。これら嗜癖する人々が集まり一つのシステムをなしているのが現代社会。嗜癖システムを描くために、ありのままを観察し描写するスタイルをとっている。圧巻は人々の行動プロセスに潜む心理への洞察だ。ボトムアップ式に観察した結果を元に、ここまで大きな仮説にまとめあげる著者の思考に感服する。

2017/11/21

Red-sky

システムで理解すると言われているため、物質依存、プロセス依存関係なく何にでも当てはまるのでよい。

2017/07/12

HolySen

読みやすいが、ある意味読みにくい。というのは様々な概念を羅列しているので、手広さはメリットだが全体像が見えにくいから。具体的には、個人の嗜癖と社会の嗜癖をホログラム的に同一視することによって、他者や自己を完全にコントロールできるという幻想、不正直、強迫観念、否認、投影、忘れやすさ、欠乏モデル、責任の押し付けと非難、男性にありがちな感情の凍結、責任の押し付けと非難、倫理的堕落、二元論、リンカーンロッグ(不安とコントロール、依存とコントロールなどが相互に規定し合い、同時に現れること)などの概念で、

2016/03/29

eirianda

うーん……。資本主義社会が嗜癖する行為を増長しているのは判るが、嗜癖するのは人間の業のように思うのだが、どうだろう? 白人男性システム、でなくとも依存症なんてありそう。二元論が絶対ではないのは納得いくが、でもこの恐ろしく発達した社会はこれらのシステムが作り上げてきたわけで、野望や嫉妬やさまざまなネガティブな感情を脱したとき、それらの発展はどうなるのだろう。トランスパーソナルっぽい部分もちらほら。ちょっと突飛な感は否めないが、家族をけなすことは今日からやめよう……。

2013/02/23

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