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且坐喫茶

且坐喫茶

且坐喫茶

作家
いしいしんじ
出版社
淡交社
発売日
2015-10-07
ISBN
9784473040510
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あらすじ

タイトルの「且坐喫茶(且く坐して茶を喫せよ)」とは、禅の言葉で「まぁ、お座りになってお茶でも飲みなさいよ」の意味。茶の師匠から人生のすべてを学んだという作家・いしいしんじは、アロハシャツにジーンズ姿で師匠の門戸を叩いたことからはじまりました。その茶観は、どのようにして形成されていったのか。本書では、著者が禅僧・牧師・茶人・現代画家・和菓子作家・陶芸家などを亭主とする一期一会の茶事に臨み、一亭一客の狭小の茶室のなかで坐して茶を喫した経験を通し、日本人の美意識、亡き師匠の思い出などを綴ります。月刊誌『なごみ』2014年連載「しゃざきっさ」に加筆をし単行本化。

且坐喫茶 / 感想・レビュー

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そうたそ@吉

★★★☆☆ いしいしんじさんの様々な場所での茶道の体験を一冊にまとめたもの。エッセイという体裁こそとられているものの、茶道という文化そのもの、茶室という空間、茶道に臨む上でのいしいさん自身の心情等、様々なものの描かれ方に、いしいさんらしい言葉選びの味わいが感じられ、そういう面ではエッセイを読んでいるというよりも、むしろいしいさんの小説世界に飛び込んでいるかのような感覚であった。茶道に触れる機会なんて今までなかったし、これからもまずない気はするのだが、読んだこの瞬間だけはやはり茶道に興味を持ってしまう。

2016/05/23

ほっしー

著者が亡き茶道の師匠へ向けて書いた随筆集。書名の“且座喫茶”とはしばらく座ってお茶でも飲もうよという意味。著者が赴いた茶会での出来事が淡々と綴られているおり、全体的にゆっくりとした時間が流れていた。「お茶とは、旅ではないか」という一文が印象的だった。余計なことは考えずにただお茶のことだけを考える時間を持ってみたいなあ。いつか茶会に行ってみよう。「お茶って、わかりません。でもね、そこがいいのよ。わからないから、たのしいんじゃない」

2018/03/16

スイ

「真剣ですよ、いしいさん、真剣よ。あいまいに生きていて、いったい、なにがおもしろいもんですか」 作家のいしいしんじさんが、幾つかのお茶席について書いた随筆集。 茶道を文章で書けるんだ!というのにまず驚く。 平易な言葉、しかしとても新鮮な世界を見た。 胸に染み入る文章だった。 何を見ても、何を感じても、いしいさんの心は亡くなった茶道の先生に還っていく。 あるいは、先生の周囲を回り続ける衛星のようでもある。 茶道だけでなく、人が人を思うことや、生と死を静かに突きつけて来るような本だった。

2018/05/09

Sakura

同じお茶に関する本とは言え、「日々是好日」とはまた全然違って、厳粛で静謐な雰囲気。こういうのがお茶の世界とイメージする人多いんだろうなあ、実際はそうとも限らないんですけどね・・・。作者のお茶に対する真摯な姿勢は素晴らしいです。

2018/10/19

pinoka

言葉一つ一つがありとあらゆる感覚をわしづかみしているような生々しさで、流して読めず噛みしめるように進むのがちょっと大変。なくらい、この世の全てを口いっぱいほおばってます!味わってます!という世界がすごい。狭くて薄暗い和室と、両手に収まる茶碗と、その中の緑のお茶と、素人には用途も分からないような数々の茶道具と。言ったらただそれだけの事に、時まで超えた広がりを感じるって、いしい氏がすごすぎるのか、茶の湯の世界が深すぎるのか。

2016/05/26

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