読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

不自然な死因~イギリス法医学者が見てきた死と人生

不自然な死因~イギリス法医学者が見てきた死と人生

不自然な死因~イギリス法医学者が見てきた死と人生

作家
リチャード・シェパード
養老 孟司 解説
長澤 あかね
出版社
大和書房
発売日
2022-04-16
ISBN
9784479393887
amazonで購入する Kindle版を購入する

不自然な死因~イギリス法医学者が見てきた死と人生 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

泰然

メメントモリ(死を想え)という言葉がある。意識してもしなくても人生の終焉は呆気なく誰にも訪れる。英国の法病理学者の半生と検死を通した事故事件の数々を読み進めるうちに、言葉にならない人生の悲痛さ、サスペンス作品以上にスリリングな死因解析、著者のライフと家族の話などがサイエンスと職業人生の世界に誘う。9.11テロの現場やダイアナ元妃の再検証にも携わった経験も述べられるが作品全体は淡々としている。これはイギリス人の「硬い上唇精神」なのか著者の性格なのかは不明だが、人として心身を磨くときの痛みは私達自身にもある。

2022/06/09

いづむ

英国人法医学者による事件簿といった内容と思って読み始めたが著者の自叙伝だった。でもそれがそのまま英国における法医学の発展の歴史、事件・事故の傾向や事情の推移をたどる形になっている。10年以上学び訓練を積んだ医学者がいくら科学的な見地から説明しても、別分野の専門家や素人に思い込みに基づく疑義を突き付けられ糾弾さえされるという嘆かわしい事態は、今まさに日本でも見られる。これが社会にどれだけ無駄なコストを強いているか、不当な個人攻撃により人の人生をつぶすことになっているかを改めて考えさせられた。

2022/07/01

ryohei

英の法医学者が携わった数々の司法解剖を通して、人の死と生きることを考える一冊。よくある法医学の記録本ではなく、法医学者という常に死と真正面に向き合う仕事に従事してきた筆者の半生記。日常的に起きる事件・事故による死から、テロや海難事故などによる膨大な数の死まで、死因特定のため努力する姿は本当にタフ。死者の声を代弁しなければという強い使命感、時として遺族から受ける感情的な非難、一方で家庭では良き夫よき父であろうと奮闘・苦悩します。9.11テロ事件やダイアナ妃の交通事故死など、数々の死の真実に、真摯に共感です。

2022/07/02

はぶちえ

日本では馴染みの薄い法病理学。著者の仕事人生や手掛けた事件を振り返りながら、法病理学の変遷についても記されている。 嘘をつく被告人やしつこい弁護士などさまざまな「敵」が登場するが、最も衝撃的なのは「法病理学自体を学問とは見なさず民営化を決めた国」だった。法病理学よりもDNA鑑定の未来のほうが明るいと判断されたのだろうか。 「遺族がショックを受けると決めつけて遺体との面会を拒んで良いのか」「真実は確固たるものではなく死因にも流行がある」など、医学観を問い直される一冊。

2022/07/05

のん

タイトルからしてもっとミステリー色が強い医学サスペンスものかと思って読んだら、あくまでも著者の自叙伝でした。有名なケースも多々扱われてきた著名な方のようですが、自慢話ではなくとても謙虚で淡々とした記載、むしろ常に悩んでいる。作業?の合間にやたらビスケットと紅茶を皆で飲むのはやっぱり英国らしいです。

2022/06/30

感想・レビューをもっと見る