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人類5000年史II: 紀元元年~1000年 (ちくま新書)

人類5000年史II: 紀元元年~1000年 (ちくま新書)

人類5000年史II: 紀元元年~1000年 (ちくま新書)

作家
出口治明
出版社
筑摩書房
発売日
2018-12-06
ISBN
9784480069924
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人類5000年史II: 紀元元年~1000年 (ちくま新書) / 感想・レビュー

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coolflat

18頁。王莽政権の間に、儒教の体系化が進み、文書行政が整った中国と、そうではない周辺諸国との関係がある程度整理された。俗に言う東アジア冊封体制が始まった。29頁。クシャーナ朝は、マウリヤ朝のような中央集権国家ではなく、地方の有力者を従属させ王の中の大王として全国を統治するペルシャ式の国制をとっていた。230頁。「ムハンマドなくしてシャルルマーニュなし」。地中海世界がイスラム帝国の巨大な影に覆われたので、西欧はローマ教皇とフランクの王権が結びついてこれに対抗し、中世ヨーロッパの封建制が固まったという意味。

2021/01/03

鐵太郎

さまざまな歴史の流れを、世界的な視点で並立させてみせる簡単な世界史、その2。西暦元年から千年まで。漢帝国が滅びたあとなぜ隋唐の時代まで統一国家ができなかったかが謎だったけど、気象に原因があるとは思わなかった。それがローマ帝国の盛衰とも関連があったとは。こう言う視点で見る世界史、いいね。中国とイスラム諸国の驚くべき先進性と、現在の西欧国家の後進性の対比が面白い。古代日本の歴史も、この視点で見ると新たな発見があります。

2021/10/19

Emkay

西暦0~1000年を網羅。中華圏、インド、中東圏、欧州の動きをほぼ同時進行に紹介。統治の骨格、権力闘争、対外戦争、侵略戦争、民族移動、国家栄枯盛衰の様子を、気候、宗教、文学に絡めてその背景をまとめる。ディテールを描きこみながらも全体の流れが手に取るように分かる傑作。中華圏は漢から魏を中心とした三国時代あたりから話が始まり、インド、ローマ帝国、サーサーン朝の盛衰が語られる。遊牧民フン族の進出、イスラム世界の台頭の重要さもよく分かった。倭→日本の発展の様子を、大陸の視点からまとめている点も分かりやすかった。

2020/12/11

Mzo

世界の歴史を、地域史ではなく全世界を俯瞰的に概ね時系列に沿って記載。事実の羅列っぽい箇所が多いが、時折挟まれる記述にはっとさせられる。今回、一番の目から鱗は、『日本書紀』の「紀」は紀伝体の紀であり、本来の構想では伝・志・表も執筆される筈だったということ。そうか、言われてみれば…と感心。さて、今後は、より人類の移動が活発化するので、この書き方が有効になって面白くなりそうですね。

2019/04/09

やま

これも一度遠方に行ってしまって再読になった本。◇高校の世界史を取らなかったのもあるけど、こうやって同じ時代に世界で何が起きたのかが綴られているのを読むと、この時代とこの時代が同じだったんだということを楽しめる。◇同時に、同じ時代のアフリカや南米北米などの話が伝わっていないことを考えると、記録をのこすことがいかに需要なことなのか、印刷技術を持ったものがこんなにも力を示すことができたのかなどということに行き着く。

2022/02/15

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