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人間のトリセツ: 人工知能への手紙 (ちくま新書)

人間のトリセツ: 人工知能への手紙 (ちくま新書)

人間のトリセツ: 人工知能への手紙 (ちくま新書)

作家
黒川伊保子
出版社
筑摩書房
発売日
2019-12-05
ISBN
9784480072726
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人間のトリセツ: 人工知能への手紙 (ちくま新書) / 感想・レビュー

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molysk

将来の人工知能へ向けた、人工知能の研究者である筆者からの手紙。人工知能が全知全能になる時代に、人間とは何か。そして、人工知能にはけっしてできないこと。人間は失敗から学ぶからこそ素晴らしい。人工知能が示す差しさわりのない解は、成長の芽を摘みかねない。人間が言葉を発する時に感じる刺激と、その言葉との間のつながり。そういった命に触れる場所は、人工知能は理解できない。人工知能は人類の英知を吸収して、人に寄り添うが、自らが幸せになることはできない。人工知能が人類の究極のパートナーとなることが、筆者の願いなのだろう。

2020/03/08

inami

◉読書 ★3.5 大学で物理学を専攻、素粒子の研究をしていたが、ある日「宇宙創生の謎を解いても、ご飯が食べられない」ということに気付き、あわてて就職、富士通で長きにわたりAIの開発をしていたという経歴には少々驚き。自閉症スペクトラム症の黒川氏、脳の感性モデルとして「男性=ゴール指向問題解決型、女性=プロセス指向共感型」を発見。今、人類が論じるべきなのはきっと、AIに何をさせるか、ではなく、AIに何をさせないかであり、幸せになることこそが、人類に残される最後の仕事になるかもしれないと説く・・興味深い意見だ。

2020/01/27

kum

人に寄り添うAIを作るには、人の感性を研究し尽くさなければいけない、と著者は言う。ただ賢くて完璧で効率的なAIが良いわけではなく、失敗もキズもそのことによる心の痛みもあってこその「感性」。それをAIにもわかるモデルにすることが著者の研究だそう。一般的に男女脳の違いと言われる「共感型」「問題解決型」の2つの感性モデルは、AIと絡めた話になるとあらためて興味深い。人間の仕事の多くがAIに取って代わられるという話ばかりが多い中で、新たな視点でAIと人間の機能の違いを理解できた気がした。

2020/06/21

B.J.

🔵帯の写真に惹かれて、購入してしまった。こういう動機も必要かも・・他の著書も読んでみたい

2020/04/18

はるわか

語感の正体は口腔内物理効果と発音体験(口腔内で起こる物理現象が発音体感をもたらす、その発音体感が脳にイメージを運ぶ)。こう捉えると語感は数値化できる。しかし、感性(ヒトが無意識の領域で行っていること)は、人工知能がうっかり足を踏み入れてはならない領域。人工知能が触れられない場所を見つけ出す感性の研究は、人間の存在価値を見つけ出す科学。人生は、生殖のための50年と、感性のための50年の二重構造。脳は感性に洗脳されている。

2020/02/12

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