「はい」「ええ」「そう」が相手に与える印象の違いって? 『妻のトリセツ』著者による『ことばのトリセツ』

『ことばのトリセツ』(黒川伊保子/集英社インターナショナル)
コミュニケーション能力が高い人は、聞き上手だといわれる。話を聞くためには、相づちが欠かせない。しかし、気の利いた相づちというのは、案外むずかしい。例えば、「はい」という肯定の相づちがあるが、相づちに「はい」ばかりを使っていては、「この人、きちんと話を聞いてくれているのかな?」と疑心を抱かせてしまう。
パッと思いつくところで、相づちには「はい」「ええ」「そう(なんですね)」の3種類がある。機械的に同じ相づちを使うのは疑心を抱かせるからと、これらをランダムに使えばいい、という単純な話ではないようだ。『ことばのトリセツ』(黒川伊保子/集英社インターナショナル)によると、音韻が脳に与えるイメージには、自然法則がある。「はい」「ええ」「そう」の異なる音韻は、それぞれ固有のチカラをもっている、というのだ。
心理学の世界に「ブーバキキ効果」というものがある。さて、2つの吹き出しを、頭に描いてもらいたい。マンガのセリフを囲む、あの吹き出しだ。ひとつは、雲形のモクモクとした吹き出し、もうひとつはトゲト…