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魔法の庭 (ちくま文庫 か 25-3)

魔法の庭 (ちくま文庫 か 25-3)

魔法の庭 (ちくま文庫 か 25-3)

作家
イタロ・カルヴィーノ
Italo Calvino
和田忠彦
出版社
筑摩書房
発売日
2007-08-01
ISBN
9784480423511
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魔法の庭 (ちくま文庫 か 25-3) / 感想・レビュー

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コットン

子供や男女の少し変わった感覚の短編集でどこかに迷い込んだような世界が楽しめる

2016/07/09

松風

現実の戦争と〈戦争ごっこ〉。それは単純な二項対立ではない。誰もが“魔法”にかかり、“魔法”はすぐにとけるのだ。ネオリアリズムとアンチリアリズムの狭間。

2014/08/16

あ げ こ

どれだけ可笑しくても。どれだけ陽気であっても。どれだけ滑稽であっても。紙一重の不穏さがあると言うか。兎に角不安で仕方がない。一歩踏み込めばもう、見えて来るのは悲惨さや残酷さの方である気がして。でこぼこと賑やかな彼等も、彼等がいる世界も。容易く、一瞬にして姿を変えてしまうような気がして。悲惨であったり、残酷であったりする方の姿に。魔法がとけてしまう、その間際にずっとあると言うか。見え方が変わってしまうと言う事を、自分は終始恐れていた気がする。楽しくても。夢中であっても。全然落ち着かない。妙な居心地の悪さ。

2017/01/23

TSUBASA

ジョバンニーノとセレネッラが遊びに出て線路をたどっている途中、脇道に入り込んだ先にあったのは美しい花壇やプールが備え付けられた屋敷の庭だった。庭で遊んでいた彼らだったが、屋敷の中を見たとき楽しみの魔法が解けてしまう。表題作『魔法の庭』ほか全11編収録。パルチザンとか軍が出てくる作品はイマイチ好きじゃなかったけど、リグリア海岸のまばゆい太陽を浴びた子供たちの話が特に良いです。表題作と、同じくジョバンニーノたちが出てくる『楽しみは続かない』、沈没船を舞台にした子供たちの戦争を描く『蟹だらけの船』が良かった。

2014/04/30

めぐ

久々のカルヴィーノ。比較的普通っぽいカルヴィーノ。「大きい魚、小さい魚」の鮮烈な海の情景描写が美しいです。あと「動物たちの森」「猫と警官」なんて、とてもかわいらしい(カルヴィーノってけっこうかわいいと常々思っています)。不思議なような不思議でないような、かわいいけど悲しいような、かわいくて悲しいような。もっと大人になったらもう一回読んでみたい作品集です。いやもうずいぶん大人なんですが。

2017/03/23

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