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源氏物語 第5巻 (ちくま文庫 お 39-8)

源氏物語 第5巻 (ちくま文庫 お 39-8)

源氏物語 第5巻 (ちくま文庫 お 39-8)

作家
紫式部
大塚ひかり
出版社
筑摩書房
発売日
2009-09-09
ISBN
9784480424853
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源氏物語 第5巻 (ちくま文庫 お 39-8) / 感想・レビュー

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ゆか

源氏物語の主人公である光源氏が亡くなる。けれど、その亡くなり方は何も描かれていない。物語はその息子達の話に切り替わるが、父親?である光源氏と比べて、登場人物が少なく、関わる人物が限られた中での物語なのでかなり読みやすく感じた。とは言えやっぱり光源氏の雅な感じはなくなってる。今時の若者的な息子達の恋がどうなる事やら。。。

2018/03/11

あいくん

御法、幻、雲隠、匂宮、紅梅、竹河、橋姫、椎本、総角、早蕨 光源氏の妻の紫の上が死去します。源氏は51歳、紫の上は43歳です。紫の上は老いの兆候が表れる前に亡くなりました。 美しい紫の上は美しいままで亡くなります。死に顔も美しいです。紫の上の女房たちは我を忘れて死を悲しみました。 紫の上の人柄の素晴らしさが感じられます。 紫の上を失った後、源氏は抜け殻のようになります。 源氏もやがて亡くなりますが、その様子は源氏物語には描かれていません。

2017/02/09

しんすけ

第五巻は、御法から早蕨まで。御法では紫の上の死が語られる。享年42歳。作者は、「夜一夜 さまざまのことをし尽くさせたまへど かひもなく 明け果つるほどに消え果てたまひぬ」と記すだけでそれ以上を語らない。十歳前後で源氏のロリコン趣味でロリータ生活を強いられた女に幸いが一度でもあったのだろうか。『源氏物語』では最高の美女とされる紫の上だが、一番不幸な女だったようにしか思えない。作者が多くを語らないのは、世の不都合を語る言葉など無いのを十分に知っていたからだろう。語らなくともロゴスは存在し得るのかもしれない。

2018/09/14

のんき

「雲隠」とか「宇治十帖」とか、言葉でしか知らなかったので、(現代語訳ではあるけれど)読んでみて、こういうことだったのか!という発見があるのが楽しい。

2010/02/01

crysalis

紫の上、源氏が亡くなり時を経ていよいよ宇治十帖へ。展開は源氏の若かりし頃と比べて澱んだように静かで暗く、確実に物語は終わりへと向かっている。前世代が当たり前のように持っていた資質が下った世代で失われているという点は、マンの『ブッデンブローク』あたりにも通じるところがあって、やや苛立ちを覚える人物たちの言動も理解できたような気がする。できない、しないと言うより、そもそも必要なものが失われているからどうしたらいいか分からない。そんな風に読んだ。

2015/10/12

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