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教科書で読む名作 陰翳礼讃・刺青ほか (ちくま文庫 き 41-4 教科書で読む名作)

教科書で読む名作 陰翳礼讃・刺青ほか (ちくま文庫 き 41-4 教科書で読む名作)

教科書で読む名作 陰翳礼讃・刺青ほか (ちくま文庫 き 41-4 教科書で読む名作)

作家
谷崎潤一郎
出版社
筑摩書房
発売日
2017-01-10
ISBN
9784480434142
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教科書で読む名作 陰翳礼讃・刺青ほか (ちくま文庫 き 41-4 教科書で読む名作) / 感想・レビュー

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mm

昔教材として「陰翳礼讃」を読んだ。床の間の話と漆器の話は記憶にあるが、女の肌については覚えがない。源氏物語に重ねると、寝殿造りの奥の御簾の中で見る衣装の色は、色見本から脳内加工して再生する必要ありだ。後、体の中で露出しているのは髪と顔だけ(そして髪は黒)となると、決めては顔だけだ。小顔は損だろ⁉︎小顔、足長、スレンダー、カールした髪、胸の谷間etcは明るい光の中で価値があるもの。美は光に裏打ちされる。「文章読本」は教科書適材。今後要らぬ言葉を削るようにしよう。文章の好みを和文派・漢文派に分けるのはナイス!

2017/05/31

Saki

日本の家屋や街並みや食器といった文化の中に潜む「陰」って良いよね、という事を丁寧に綴った谷崎潤一郎のエッセイ。漆器に入る金の装飾、暗い街並みの中の月明かり、美しいものに対してとても濃やかな感性で向き合っていることがよくわかる。だから狂人的とも言える作品にもどこか品があるのかも。「刺青」もですが、男が女に化ける「秘密」という短編も印象的でした。

2019/06/22

柏もち

谷崎潤一郎というと、男女のやや変態的な情愛を描く人、というイメージが強かったが、本書を読むと、趣味嗜好は変わらないものの真面目な分析も行っていたのだな、と思った。本書の中では陰翳礼讃が印象深い。陰影による美、が西洋と比べアジア的で日本的であるという視点を私は持ち得ていなかったので、驚くと同時に深い洞察に感心した。 「文章読本(抄)」は文章上達法のようなもので、当たり前のことしか書かれていないのだが、これを書こうとした試みが面白いので、自分でもいずれ独自の文章上達法について書いてみたい。

2018/04/15

ボル

陰翳礼讃を興味深く読んだ。日本人、東洋人の深い洞察に頷いた。茶器などは影の部分に目を向けていた。そう言えば昔の家はトイレに行くことを離れに。。。と言っていた。トイレに行くのが怖く、付いてきてというシーンが思い出された。懐かしい感覚でした。その他美のセンスが西洋と異なる。。なるほど、と思った私は典型的な日本人なんだなと思った次第です。

2019/03/27

ルアット

谷崎潤一郎という人物に対していい印象を持っていなかったので、食わず嫌いで、今まで、彼の著書を読んだことがなかった。でも、それなりに評価されている作家なので、気にもなっていた。そんな自分には、簡易な文章で書かれてるこの本はちょうどいいかとも思ったが、省略されている部分も多いみたいなので、すこし消化不良だった。やはり原本を読べきかな。

2017/06/12

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