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先端で、さすわ さされるわ そらええわ (ちくま文庫)

先端で、さすわ さされるわ そらええわ (ちくま文庫)

先端で、さすわ さされるわ そらええわ (ちくま文庫)

作家
川上未映子
出版社
筑摩書房
発売日
2021-04-12
ISBN
9784480437341
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先端で、さすわ さされるわ そらええわ (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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ダイスケ

「告白室の保存」が特に印象に残りました。他の詩を含めて、すべてがある女性の脳か思考を上書きされて再生している気分でした。言葉の力が圧倒的な強さがありました。そのため、少しでも私自身と詩の中のわたしとの間に隙間があると、私の感情に違和感が出てきて、私がどこにいるのか分からなくなり前に進めなかったです。たぶん今の体調も気持ちも十分ではないからと思うので、体調と気持ちを整えてからまた読んでみたいです。

2024/03/10

ルカ

第一詩集。 これが詩?と思った。 頭の中で考えている事がダダ漏れになってるけど、でもそれを言葉で正確に的確に的を得て表そうとする、その熱量が凄くて圧倒されて心臓がバクバクしている私。 第14回中原中也賞。

2021/04/30

shio

鮮烈!言葉が脈打つ。自動翻訳の間違った日本語のようでいて、日本語としての美しさにハッとする不思議な魅力。冒頭から引き込まれたけど、好きなのは「ちょっきん、なー」。癖毛の小学生女子、その髪の毛を弄びながら、女子たちは手首に浮く「卵」で子どもの数が分かる噂話。どこにでもあった風景、和やかなそれが不安な血のりの流れる詩の世界に変貌する。『乳と卵』にも通じる思春期の少女の嫌悪や焦り。そもそもこの作品、「第一詩集」なのが驚き。言葉すべてが世界を作るためにあり、我に返る部分がない、そういうところが詩なのでしょうか。

2021/07/28

ちぇけら

信じていたのはええ永遠の愛ですがそんなものは発熱した雛のように散っていったので、これから何を笑って何を生きていけばいいんやって、終わりが始まりならばこの赤くひりついた先端は誰が何がいつどこでどうやって終わりにしてくれんのん、もう行くところがないのですないのですよ、とてもゆるやかに。膝だけやないですし、笑うてんのは、くちびるとか。ビル風で蒸す夜は道に伸びて湿った背骨でとても呼吸すんねん、柔らかな、あの柔らかな、ああ好き、すごく好き、お母さん、お布団孵化孵化だねとゆってねむった、(ただ愛されたいだけだった)。

2021/09/20

Fondsaule

★★★☆☆ 「先端で、さすわさされるわそらええわ 」 「少女はおしっこの不安を爆破、心はあせるわ」 「ちょっきん、なー」 「彼女は四時の性交にうっとり、うっとりよ」 「象の目を焼いても焼いても」 「告白室の保存」 「夜の目硝子」 7編の短編集。 川上未映子さん、感性が違う。 少しホラーだな。

2023/09/12

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