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神田神保町書肆街考: 世界遺産的“本の街”の誕生から現在まで (単行本)

神田神保町書肆街考: 世界遺産的“本の街”の誕生から現在まで (単行本)

神田神保町書肆街考: 世界遺産的“本の街”の誕生から現在まで (単行本)

作家
鹿島茂
出版社
筑摩書房
発売日
2017-02-23
ISBN
9784480815323
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神田神保町書肆街考: 世界遺産的“本の街”の誕生から現在まで (単行本) / 感想・レビュー

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KAZOO

鹿島先生の本(しかも古本)を読む量は並大抵のものではないと思っています。その成果が今までに出版された本や実際この本に凝縮されていると思われます。私も数年前までは神保町に月一度は出没していたのですが、最近はとんとご無沙汰です。最近の神保町は昔と違ってしまっていてこの本を読んでいると学生時代の頃からの思い出が甦ってきます。

2017/05/23

まーくん

これはなかなか大変な本でした。厚さも勿論ですが、内容がもっと大変。神田神保町の書店街としての街案内と思って読み始めたら、どっこい、幕末の蕃所調所開設から解き起こし、これが開成所となり、神田お玉が池の種痘所→西洋医学所と共に明治政府に移管され、やがて東京大学になるなど日本の学校創設事情から説き始める。しばしば脱線?するが、その内容がまた微に入り細に入り詳しく面白い。いかにして神保町に古書店が集積してきたか、古書店の業態がいかに変わって来たか歴史を語る。帝大を卒業し一誠堂の丁稚から叩き上げ、古書業界改革に⇒

2023/03/14

しんすけ

神田神保町の創世記とでもいえる本である。 『古書店地図帖』のようなものを期待していたが、まったく異なる内容だった。だが面白い。 A5版で550頁。寝転んで読んでると手が痺れてくるのは、少し叶わない。 さらに別の意味で読むのに時間がかかる本である。 著者は歴史探偵を自称していて、本の話だけでなく神保町の成り立ちから解き明かしている。これがなかなか面白く、高橋是清や、逍遥の『書生気質』の話などが登場すると、暫し書を閉じて検索作業に走らされる。中には二日かけた作業まであった。

2022/10/14

春ドーナツ

私の世代なのか個人的要因なのか古書店の敷居は今も高い。鹿島さんの言及がないので調べる。2008年、神田佐久間町1-6-4にBOOKOFF秋葉原駅前店が開業している。最終回で古書店街に「学者が去り、オタクが来た」と書いてあったが、神保町に出店しなかったブックオフをトポスとして考えてみた場合、オタクも去って秋葉原に蝟集しているのか二極化構造になったのか、更なる研究が待たれる。本の街における電子書籍の影響も気になる。漫画や雑誌をスマホで見る人が統計的にどれだけいるのかわからないけれど。かように考えさせられる本。

2022/12/30

Masakazu Fujino

1972年秋、九州の高校生だった私は夜行列車と新幹線とバスを乗継ぎ、修学旅行で初めて東京を訪れた。宿舎は御茶ノ水にあった日本学生会館。自由行動時間に向かったのが初めての神保町だった。大学に入って上京してからは、史学科の学生として歴史書を漁り、教員になってからは、毎週のように訪れ、今では毎日通勤する町である。そんな私にとってこの本は、文句なしに面白いあの店この店の由来やら世界に稀な古書店街成立と発展の経緯や、大学時代よく本屋ですれ違ってた植草甚一さんのことや…読み終わるのが惜しいと心から思った。

2017/06/06

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