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六の宮の姫君 (創元推理文庫)

六の宮の姫君 (創元推理文庫)

六の宮の姫君 (創元推理文庫)

作家
北村薫
出版社
東京創元社
発売日
1999-06-20
ISBN
9784488413040
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六の宮の姫君 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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佐々陽太朗(K.Tsubota)

もしも私が18歳の頃、大学進学に際して文学部を選んでいたら本や作家を巡るこのようにエキサイティングな日常を送ることができていたのだろうか? 答えはおそらくノーだ。二十歳前後の私ときたら本こそ読んでいたものの、そばにいてくれる異性を渇望していたのであり、それに比べれば芥川や菊池、谷崎に対する興味などまさに大海の一滴に過ぎなかっただろう。生まれ変わったら早稲田大学文学部に入って神保町をうろつきたい。この本を読むまでは京大に入って青龍会に入部し、吉田神社でレナウン娘に合わせて踊りたいと思っていたのだけれど…汗。

2012/03/13

修一郎

社会学ならともかく,国文学専攻学生の卒論というものを想像できない工学部出身のワタシなのである。なるほどこんな風にアプローチしていくのか,である。日常のミステリーと言うより,中身は全くもって論証を伴った研究書だ。菊池寛と芥川龍之介の交流と作品の数々の関連性は知的好奇心をそそって滅法面白かった。もちろん「往生絵巻」「藪の中」「六の宮の姫君」は再読しまっせ。高校の国語の先生が北村さんのような博覧強記だったら,さぞかし知的スリルに満ちた授業だったろうと思う。当時の春日部高校の生徒さんがちょっとうらやましい。

2017/12/14

ダイ

円紫さんその4。作者と主人公の卒論。ミステリというよりまさしく卒論を書く過程を見ているようだ。文芸うんちく本って感じ。

2014/07/13

ユメ

こんなミステリもあるのかと唸らされた。ひたすらに芥川龍之介の『六の宮の姫君』が書かれた訳を追求してゆく。欝蒼と茂る書物の森を果敢に掻き分ける〈私〉の姿が見えるようだ。辿り着いた結論が真実であれどなかれど、読みこんでそう考えた「自分」を見事に表現してみせたことで、〈私〉がまた一回り成長したことは間違いない。謎解きの対象は普段と違えど、今作もシリーズの中にある。魂のデートを喜ぶ〈私〉に「赤頭巾」からの変化を見た。それには、円紫さんや友の存在も手助けをしたことだろう。ここにも〈私〉の成長を感じ、そっと微笑んだ。

2015/10/30

紅はこべ

本に淫したシリーズの中で最もその度合が高い作品。北村薫版『時の娘』かも。

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