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今だけのあの子 (創元推理文庫)

今だけのあの子 (創元推理文庫)

今だけのあの子 (創元推理文庫)

作家
芦沢央
出版社
東京創元社
発売日
2017-04-12
ISBN
9784488474119
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今だけのあの子 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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短編集。帯にどの話も衝撃展開とあり、期待しすぎてしまいました。どの話もプチどんでん返しみたいなものはありましたが、その程度です。ストーリー的には読み手を引き込む力があるのだろうと思います。『帰らない理由』が1番ミステリーっぽくて良かったです。作者は結構若い年齢の作家さんなのに、主人公が学生、社会人、老年と色んな世代の女性でしたが違和感ありませんでした。

2019/03/12

のり

5話からなる短編集。届かない言葉や想いのすれ違いってホントに悩まされる。日本語や文化が多様な為か?それともストレートに表現出来ないからなのか?本作では誤解が解けたから問題はないが実際には多々ある。生きるってやっぱり難しい。「届かない招待状」「正しくない言葉」が特に良かった。

2020/01/10

夢追人009

今だけと言わず女同士が永遠に良好な関係を保つには秘密を抱えていちゃあ駄目で正直に打ち明ける事が大事だとつくづく感じさせてくれた芦沢央さんの意外な仕掛けがたっぷりの「ない」尽くしの短編集著作3冊目。『届かない招待状』疎遠だった人と和解出来たら良いね。『帰らない理由』噂に惑わされずに信じられるのが真の親友。『答えない子ども』溺愛も期待し過ぎも駄目。神経質でなく大らかになれ。『願わない少女』マンガ大好き少女二人のまさかの意外な未来。『正しくない言葉』老母と娘・嫁姑が諍い遠慮なしに互いを尊重して平和であれと願う。

2019/03/28

イアン

★★★★★★★★☆☆女の友情をテーマとした芦沢央の短編集。仲良しグループの中で自分にだけ届かなかった結婚式の招待状、事故死した同級生の部屋から立ち去らない少女、嫁からの手土産を口にしなくなった姑…。各年代の女性が抱える嫉妬や不信感を切実に描き、それでいてミステリとしての意外性も併せ持つ。独立した短編としても面白いが、各編の繋がりに気付いた時にこそ最大の驚きがある。デビュー3作目とは思えない熟練さを感じさせる作品なので、未読の方は「ドロドロした人間関係を描いたイヤミスだ」という前情報だけで手に取ってほしい。

2023/09/29

万華

「今だけのあの子」は一体誰のことを指すのか、何を意味するのか。固唾を呑んで一語一語、気づけば文字を追っていた。アドレナリンの過剰分泌に頭が痛くなっても読むのをやめられない圧倒的な筆致力。短編の中の「答えられない子ども」をはじめ、多種多様な年代の女性の人間関係に潜む想いを巧みな心情描写で表現しており、特に人間の弱さや闇を描きだすのが上手いなと思った。 と思いきや読後、良い意味で裏切られることになろうとは。 イヤミスを警戒していただけに読後爽やかな余韻が残った。こんなミステリーを体験したのは初めてかもしれない

2022/04/18

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