KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

何かが道をやってくる【新訳版】 (創元SF文庫)

何かが道をやってくる【新訳版】 (創元SF文庫)

何かが道をやってくる【新訳版】 (創元SF文庫)

作家
レイ・ブラッドベリ
中村融
出版社
東京創元社
発売日
2023-07-28
ISBN
9784488612078
amazonで購入する Kindle版を購入する

何かが道をやってくる【新訳版】 (創元SF文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ナミのママ

ハロウィンファンタジー。少年2人は夜中に家を抜け出すやんちゃな13歳。ある晩、夜中の3時にカーニヴァル列車が到着しテント村ができるのを目撃する。そこに邪悪な魔物が潜むのを街の人は知らない。鏡の迷路、回転木馬は人々を誘い込む。1930年代の田舎町を舞台に2人の冒険と父親の姿が美しい文章で綴られていく。父が愛について語る部分が何度も読み返したくなるほど好き。少年ならではの思考と行動が子ども時代を思い出させる。夢の読書時間だった。

2023/10/29

★Masako★

★★★★☆ ハロウィーンを一週間後に控えた10月24日、町にカーニヴァルがやってきた。13歳の二人の少年・ジムとウィルは、深夜にカーニヴァル列車がやって来てひとりでにテント村が出来上がるのを目撃する。邪悪なものの気配を感じ警戒する二人だが、目をつけられてしまい、攻防戦が始まる…。ブラッドベリ独特の比喩表現が散りばめられ、ファンタジックでダークな世界観を見事に演出。心理描写も素晴らしく、少年たちの友情と冒険譚に夢中になり、父子の深い愛に胸を打たれた。秋の夜長に読むのにぴったりの素敵な作品♪

2023/10/31

ふりや

久し振りのブラッドベリ。自分の中ではSFのイメージの強い人ですが、本作はホラーテイストのあるダークなファンタジー。訳者のあとがきによると、カーニヴァル・ファンタジーというジャンルに分類されるようです。ハロウィンの季節に街にやってきたカーニヴァル、そこで二人の少年が悪夢のような体験を味わうことに。著者の独特な比喩の言い回しや、じわじわと追い詰められていく少年たちの描写がとても心に残りました。そしてなんと言ってもウィルのお父さんの活躍とカッコ良さ!少年二人の青春物語でもありますが、自分はお父さん大好きでした。

2023/08/04

本の蟲

恩田陸がエッセイやあとがきでたびたび言及しているブラッドベリの名作新訳版。ある田舎町にやってきたカーニバル。町の人々は季節外れのイベントを喜ぶが、深夜ひとりでに組みあがるテントを目撃した二人の少年だけが、その異常さ、邪悪な存在に気づいて追われることになり…。やたらと修辞が多い凝った文体は、原著を忠実に訳したものらしい。旧訳の方が読みやすかったかも…。しかし後半からは気にならず、少年たちの焦燥と危機感に共感し、図書館司書のパパさんの活躍に燃える。スティーブン・キング激賞も納得

2023/09/26

Vincent

ブラッドベリの第3長篇の新訳。魔物たちが開催するカーニバルで地元の親父と少年が奮闘するファンタジー。抒情詩あふれる筆致にしびれました。文句なしの傑作。キャラクターでは首領のミスター・ダークの不気味でこしゃくな造形が秀逸。米国作家S・キングの作風に大きな影響を与えていますね。

2023/10/01

感想・レビューをもっと見る