しょーとほーぷ (PHP文芸文庫)
しょーとほーぷ (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
赤い肉球
初読み作家さん。伊集院静氏のお嬢さんだそうな。父親が家を出たという事を受けとめられない子供の気持ちがうまく表現出来ていた。父親はお母さんではない女の人と住んでいる、ってわかればせつないよね。沙織さんが凄く大人だなと思った、素敵!沙織さんの「人間は常にぶつかりながら大きくなるものです」って言葉が印象的。凜はこの件でかなり大きくなったんだね。啓太も同じような境遇で育ったらしい。それも知りたかったなぁ。つい感情移入してしまって、涙してしまった。ちょっと現実離れしてるけど、良い作品でした。
2015/10/03
すぎねえ
読んだ覚えはあるけど内容から何からさっぱり覚えてないよなあ、てことを表紙を見て思ったので再読してみた。(読み始めても読み進んでも、やっぱりさっぱり思い出さなかったw)タイトルがしょーとほーぷ(short-hope =ちいさいしあわせ)ってところがちょっとした小技かな(いや違うと思う)。夏から秋にかわるこの時期に読んだからもあるけど、誘拐という非日常の出来事が終わりを向かえるこの本の終わりとともに、なんかこう、夏休みが終わる感じがした。凛ちゃんが一段、大人への階段を上がった感じもするし。
2014/09/02
法水
西山繭子さんの書くコラムは愛読しているけど、小説は初めて。当然、コラムと小説とではまるっきり文体は違うが、やはりこの方の書く文は好きだな。物語は小学4年生の凛がファーストフード店でたまたま知り合った啓太、晋、藤やんの“ズッコケ三人組”に自分を誘拐しないかと持ちかけるところから始まる。実質、8時間ほどの出来事だが、凛にとっては忘れがたい一日になったことであろう。家を出て行った父親に対する凛の揺れ動く心情は、著者自身とも重なる部分はあるのだろうか(ちなみに実父は伊集院静氏)。 玉こんにゃく食べてみたい…。
2014/09/24
次へ
引っ込み思案の谷田凛、去年までは渡辺凛。どうにも馴染めない父親の不在と塾通い。勇気を出して誘拐事件の人質に立候補!さて、お父さんは助けてくれるかな? 小学四年の女の子、8時間の成長物語。。。でも玉こんにゃく屋さんの苦境は何も解決されなかったのね。
2012/01/29
ユリ
『私を誘拐しませんか』というセリフが印象的な作品。小学四年生の女の子と阿呆なトリオが主人公。物語自体が想像しやすく、まるでドラマのように楽しめる。
2014/09/13
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