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ビルマに見た夢

ビルマに見た夢

ビルマに見た夢

作家
古処誠二
出版社
双葉社
発売日
2020-04-21
ISBN
9784575242706
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ビルマに見た夢 / 感想・レビュー

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nnpusnsn1945

ペストのネズミ駆除、労務者の徴用などを西隈軍曹は行った。日本軍を歓迎するビルマ人がいる一方、現地の習慣を軽視する軍の手法に亀裂が生じる実情も伺える。インパール作戦前のビルマが舞台となっているが、まだ激戦ではない。時折英軍機の爆撃がある程度である。軍曹は果たしてインパールから生還できたのだろうか。

2021/02/04

inarix

自分に戦闘機の精霊が憑いていると言う老女。ペストの予防接種を頑なに拒む部落の長老。第二次世界大戦下のビルマ北部。山の部落の労務者をまとめる西隈軍曹は、ビルマの人々を疑いつつ信じ、信じる努力をしつつ疑いながら軍務をこなす。案内役の少年モンネイは達者な日本語を話すが、口調は新品少尉そのもので周囲の笑みを誘う。しかしモンネイに日本語を教えた少尉・中津島が彼に与えた思想が明らかになり――。遠い異郷の地で苦しむ日本軍兵士たちが見た、ビルマという国への羨望。託す夢。親和するようでできなかった二つの民族の心を描く短編集

2023/04/30

hirayama46

近年の古処誠二に多いビルマものの連作短編集。とはいっても画一的な作品にはせずに、本作ではビルマの人々の宗教観を中心とした文化的な価値観の違いとそのすり合わせを行うことにより、現代にも通底する異文化コミュニケーションにまつわる物語になっています。

2021/07/13

gachi_folk

日本軍の戦況が悪化する直前のビルマ。 村の老婆の“おつげ”は近い未来を暗示するかのように、西隈軍曹そして戦場にのしかかる。 古処作品では『七月七日』での七夕の短冊、本作での凧揚げと、日本の文化にふれる現地の子どもたちがよく描かれる。未来に寄り添うように揺れる短冊と風に舞う凧。人類がビルマのピュアな人々を見習う時、この世から戦がなくなるのかもしれない。

2023/05/05

kimukimukimumun

戦時中にビルマに滞在した日本軍兵士と現地人とのお話。 文化的な環境が異なる場合の、溝の埋め方の難しさ。 凧あげの描写がいろいろ切ない。

2020/07/31

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