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キングメーカー

キングメーカー

キングメーカー

作家
本城雅人
出版社
双葉社
発売日
2023-03-23
ISBN
9784575246131
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「キングメーカー」のおすすめレビュー

永田町を裏で操るひとりの新聞記者。昭和のフィクサーをめぐる政界とメディアの闇を描いた『キングメーカー』

『キングメーカー』(本城雅人/双葉社)

 長年にわたり永田町を裏で操り、総裁選の動向すらも手中におさめていた記者がいた――という、昭和のフィクサーをめぐる政界とメディアの闇を描いた『キングメーカー』(本城雅人/双葉社)。それが陰謀論めいた絵空事ではないことは、巻末の参考文献にもある人物の名を見てもわかる。「20年の新聞記者生活の悔悟と葛藤を込めて、この物語を書きました」と著者がコメントを寄せているとおり、本作はフィクションとしてのエンタメ性を重視しながら、報道の良心とそのふるまいの是非を問うものでもある。

 小さな通信社で名をあげ、日西新聞の政治部に中途入社した木澤行成。御年69の彼が、定年退職後の今も、上席編集委員として権威をふるうのは、与党の懐に深く入り込み、政界を牛耳ってきたとされる名物記者だからだ。元首相をつとめていた海老沢一徳の足跡をたどる連載をまかされた、やはり中途入社の国枝裕子は、取材という名目で木澤についてまわることになる。そこで、清濁あわせのむ木澤の手法をまのあたりにし、正義感をふりかざすだけではまかりとおらない政治記者の現実を知…

2023/3/15

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キングメーカー / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

夢追人009

永田町の蜃気楼と呼ばれた日本政治の闇のフィクサー、木澤行成が新聞社の政治記者として政治家に近づき裏側から操って政治を動かしてきた暗部の汚れた手口を描く架空の政治エンタメ小説ですね。本書には木澤は別として現実の与野党を、民自党・民友党と名を変え大物政治家の名前を別名に変えて一部現実の政治の出来事が書かれているらしいですが私は政治に疎くて殆ど理解できませんでしたね。自信を持って確信できたのは存在感抜群の田中角栄さんぐらいでしたね、まあ政治の歴史に詳しい方ならモデルが誰だとお判りになり非常に楽しめるでしょうね。

2023/04/20

starbro

本城 雅人は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 “渡邊恒雄”をモデルにしたような剛腕の政治記者小説、興味深く読みましたが、実際は、もっとドロドロとした魑魅魍魎の世界だと思います。 https://colorful.futabanet.jp/articles/-/2053

2023/08/14

ゆのん

政治家を陰で操る新聞記者ーマスコミの影響力は政治家にとって大きいとは思っていたが、こんな事が本当にあったならと考えるとますます政治に嫌気がさしてくる。『政治がまともに機能しないと国が駄目になる』と熱意溢れる新米記者が『永田町の蜃気楼』と言われるまでの経過、何か思惑のありそうな女性記者とその上司。読みどころ満載で面白い。政治に疎い私でも分かる様な実在した大物政治家を思わせる登場人物も興味を唆る。政治に興味の無い人でも楽しめる仕上がり。

2023/04/24

まつうら

読売新聞の名物政治記者だった渡辺恒雄をモデルとした作品と聞き興味を持った。読み進めていくと、海老沢が中曾根康弘で、阿久津が石破茂らしく、ははあ、なるほどと思ったが、主人公の木澤は渡辺とはどうも違う感じ。政治家の懐に入るのが巧い敏腕記者で、政治家をアゴで動かすような尊大さは感じない。後半では裏の情報屋に手を染めていくが、そんな法的リスクをおかしてまで、キングメーカーになる理由は何なのか、動機づけがいまいち腑に落ちない。同じ渡辺恒雄でも、山崎豊子「運命の人」に登場する山部一雄はカッコよかったのだけどなぁ。

2023/08/27

一国の首相を創り出すフィクサー。昔は存在してたかも知れないけど流石に今は無い、と思いたい

2023/06/11

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