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祈祷師の娘 (ポプラ文庫ピュアフル P[な]2-1)

祈祷師の娘 (ポプラ文庫ピュアフル P[な]2-1)

祈祷師の娘 (ポプラ文庫ピュアフル P[な]2-1)

作家
中脇初枝
出版社
ポプラ社
発売日
2012-07-05
ISBN
9784591130162
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祈祷師の娘 (ポプラ文庫ピュアフル P[な]2-1) / 感想・レビュー

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dr2006

中脇さんの作品には筆力に加え文章に隠された謎の吸引力がある。祈祷師の娘というタイトルで引き込まれるなんて言うと、ヤバい系ではと思われるかもしれないが、そういう意味ではない(笑)祈祷師は母方直系血族の遺伝で承継する為、離婚後に血の繋がりの無い父の実家に引き取られた春永は、主人公なのに祈祷師にはなれない。その祈祷師の家には直系で力を受け継ぐ和花が居る。多感な中学生の春永は特殊な家庭環境への風当たりや家族の中での所在なさに悩む。複雑な思いを醸成させる春永を主人公にしたことで、葛藤する心理描写が瑞々しく引き立つ。

2018/03/07

kishikan

中脇さん初読み。可愛らしい表紙と裏腹のタイトルに魅せられて、内容も確かめずつい購入してしまいましたが、中脇さんって児童書を書く人だったのですね。というか、読み始めて本当に祈祷師の娘(中学生の女の子)の話とは・・・。一体どのような展開になるのやら(と言ってもポブラ文庫ですので)と、興味深々。憑き物のお祓いという現代ではあまりお目にかかれない職業を題材にしているので、ちょっと違和感もありますが、血のつながらない家族の中で、自分の居場所を探し続ける少女の自立というお話は、とてもやさしくて暖かく心に沁みました。

2012/09/24

greenish 🌿

祈祷師の家に暮らす中学生の春永。父・母とも血の繋がりがない。実の娘の姉・和花とは違い、自分だけが血が繋がっていないということを自覚し始め、所在なさを感じる。複雑な思いを抱えきれず、生みの母親を訪ねた春永がそこで目にしたものとは  ---祈祷師という特殊な力を持つ家で育った春永が、誰かと繋がっていること、自分も価値ある存在であることを求めて葛藤する様がシンプルな言葉で訴えかけてくる。中学の同級生に”感じてしまう”不登校の子がいた。自分を否定しつつ「あなたはあなたでいい」という言葉を求めていたんだろう・・・。

2013/08/06

メタボン

☆☆☆★ 血はつながらないが祈祷師の家族として育つ春永。奇抜な設定ながらハートフルな物語だった。金魚が良い味を出している。

2021/05/14

roomy

特別な力がなくたって人を救うことはできるし、血のつながりはなくても家族にだってなれる。春永が自分をしっかりと受け入れて、ひかるちゃんのことを助けてあげられたのには感動です。だれか一人でもありのままの自分を受け入れてくれたら生きていけますよね。うっかりダーダーと泣いてしまいました。

2013/12/08

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