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三十光年の星たち (上)

三十光年の星たち (上)

三十光年の星たち (上)

作家
宮本輝
出版社
毎日新聞社
発売日
2011-03-12
ISBN
9784620107677
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三十光年の星たち (上) / 感想・レビュー

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ケイ

三十歳で職を失ったばかりの主人公が、借金をした相手から運転手を頼まれ、嫌々京都から日本海側への旅に出る。当初は全くダメな男に見えたが、次第にそうでもなく、生き方の不器用な、でも思いやりのある青年だと思えてくるのだ。借金をした主人公がそれを帳消しにしてやるからと旅に出るのは、映画の『転々』を思い出させ、その映画が大変好きなもので、こちらも期待して読んでいる。借金をした相手、佐伯氏との出会いによりいい方向に話が進むところが出来すぎだと感じながらも、じっくりと味わって読める話だ。

2014/01/06

どんぐり

『骸骨ビルの庭』以来、4年ぶりに読む宮本輝作品。主人公は30歳の青年だ。この年齢に似合わない会話に最初は戸惑うが、作家が好きなことを語っていると思えば、それも気にならなくなる。借金の取り立てにじいさんと行動を共にしながら京都から福知山、四日市、そして松江へと車を走らせる。これは紛れもない宮本ワールド、次の下巻へ突入。

2015/12/06

美雀(みすず)

坪木仁志は30歳にして、職は転々とし、恋人には逃げられ、踏んだり蹴ったりの日々。借金している佐伯平蔵に運転手を依頼される。実は仁志の一生の仕事の修行だと後に解る。かけがえのない出会いってひょんな事で始まるんですよね。75歳の老人から教わるのは人間にとって大切な事だと思います。こういう事って今は少なくなってると思います。

2013/12/23

とし

宮本輝さん初読み。「三十光年の星たち」 上巻しか読んでいないのですが。 単刀直入無駄な事は言わず厳しいいが、優しさと労りを垣間見せる、懐の深い佐伯さん。佐伯さんに自分の思っている事を先読みされて腹を立てるが、なぜか佐伯さんを気遣う仁志、ひょんなことから共同生活を共にする虎雄、どんな展開と結末が待っているのか下巻が楽しみ。 佐伯さんの言葉 「見えるものしか見えないタイプと、見えないものを見ようと努力するタイプだ。きみは後者だ」 良い言葉です。

2013/12/09

だんたろう

面白い設定の、その奥が知りたくて、ページをめくる手を休められない。少しずつ明らかになってくる、人と人のつながりがうれしく感じる。長い年月をかけてつながった人々が、今このときになって輝き始める。その光を受けながら、主人公がどのように成長するのか楽しみ。今は見えなくても、やがて見えてくるものがあると説いている。見えないものを見ようとする努力とは、大事な言葉だと思う。

2012/01/11

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