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考える日々〈2〉

考える日々〈2〉

考える日々〈2〉

作家
池田晶子
出版社
毎日新聞出版
発売日
1999-12-01
ISBN
9784620314136
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考える日々〈2〉 / 感想・レビュー

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団塊シニア

考えること、言葉、孤独、人とのつながり、どのテーマにも切れ味のいい文章で読み手にグッとくるものを与える、素晴らしい…。

2015/08/27

双海(ふたみ)

「形而上時評」・・・字面だけ見るとなんだか難しそう。でも、専門用語は一切ないし、「ネタ」は著者自身が日々考えたことなのだから、これがおもしろくないはずがない。書かれた時期は1998年12月~99年12月。「幸福は、欲するものではなくて、気がつくものだ」(p10)     文壇論壇について「雑魚は群れる」(p180)と書いているのには笑った。痛快だ。徒党を組むものは碌でもない。「馬鹿野郎。てめえらとは覚悟が違う」という小林秀雄の台詞が思い出された。彼は「文壇の独身者」と処女作に書いている。

2016/08/27

いろは

『他人を求めるより自分を索めるほうが、順序としては先のはずだ。』客観的な幸福より、主観的な幸福。これは私もいつも考えていることだ。私は池田晶子のファンであるが、実は、しばらくは最後の作品になるのだ。本当は「情報」などに頼らなくても、考えることができる。いや、「情報」に頼らないから、考えることができるのかもしれない。それを彼女は教えてくれた。『どこからが人でどこからが人でないのか』そこが不分明だから、裁判は実は不可能だという彼女の想像力は面白い。考えるとは何かを教えてくれて感謝。彼女へのラブレターのつもり。

2017/11/13

おとん707

原典は1998-99年の雑誌連載なので著者が46歳で亡くなる8-9年前のこと。著者が迫りくる死を予感していたかは不明だが、時事問題を取上げながらも語っていることは「自分」である。しかし突き詰めれば突き詰めるほど使われている言葉、例えば生、死、幸福、物質といった言葉の定義は池田晶子固有の定義となり、やがて私はその世界に入っていけなくなった。まるで恒星末期の矮星が凝縮し徐々に外から光りが捉えられなくなる感じだ。自分をここまで考え詰めると外部との接点が希薄になると感じるのは私だけだろうか。私の考えが浅いのか。

2019/10/04

shouyi.

時事エッセイ第2弾。世紀末を強く意識していた1990年末から2000年初めまでが取り上げられている。できごとは変わっても人間の愚かさは変わらないのだなあと実感した。いや、更に愚かになっている。物を考えなくなった今こそ、池田さんの本を読むべきだ。

2019/07/02

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