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星旅少年1 -Planetarium ghost travel- (パイコミックス)

星旅少年1 -Planetarium ghost travel- (パイコミックス)

星旅少年1 -Planetarium ghost travel- (パイコミックス)

作家
坂月さかな
出版社
パイインターナショナル
発売日
2022-04-22
ISBN
9784756256492
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「星旅少年1 -Planetarium ghost travel- (パイコミックス)」のおすすめレビュー

人々が覚めない眠りにつきつつある世界の中、星間を旅して文化を記憶・保存する少年の物語『星旅少年』

『星旅少年』(坂月さかな/パイ インターナショナル)

 静かな夜を旅するようなSFファンタジーコミック『星旅少年』(坂月さかな/パイ インターナショナル)の1巻が発売になった。

 宇宙全体が眠りにつきつつある世界で、303と呼ばれる主人公が星々を旅し、そこに残された文化を記憶・保存していく物語だ。

 坂月さかな氏は「ある宇宙の旅の記憶」をテーマに、孤独で静謐な世界を優しい筆致で描く。なお本作と世界観を共有している既刊『坂月さかな作品集プラネタリウム・ゴースト・トラベル』(パイ インターナショナル)は、第25回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門「審査委員会推薦作品」に選出されている。

Good Midnight 星が降る美しい夜が舞台の物語

 ある宇宙、人間は眠りの木と呼ばれる「トビアスの木」によって「覚めない眠り」につきはじめていた。木のもつP-TOTという毒が体内に蓄積し、やがて許容量を超えると人間は眠りにつき、赤い実をつけた木に変化してしまうのだ。

 こうして住民の多くが眠り、トビアスの木が森になった星は「まどろみの星」と呼ばれた。

 主人公・303は…

2022/7/9

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「人はまだ どこかで起きている」――坂月さかな氏が描く、静かな夜を旅するような、青が沁みるSFファンタジーコミック。ある宇宙、人は「トビアスの木」の毒によって「覚めない眠り」につきはじめていた。そして、ほとんどの住民が眠ってしまった星は「まどろみの星」と呼ばれた。「まどろみの星」を訪ね、残された文化を記録・保存する、プラネタリウム・ゴースト・トラベル社(通称PGT社) 星旅人・登録ナンバー303は、旅の途中で出会った“シガリス”売りの少年の家に泊めてもらうことに……。

<続きは本書でお楽しみください>

2022/8/7

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「えーっなんでなの?」星を旅する303の不思議な体質/星旅少年③

「人はまだ どこかで起きている」――坂月さかな氏が描く、静かな夜を旅するような、青が沁みるSFファンタジーコミック。ある宇宙、人は「トビアスの木」の毒によって「覚めない眠り」につきはじめていた。そして、ほとんどの住民が眠ってしまった星は「まどろみの星」と呼ばれた。これは、「まどろみの星」を訪ね、残された文化を記録・保存する、プラネタリウム・ゴースト・トラベル社(通称PGT社) 星旅人・登録ナンバー303の物語。今回訪れた星で出会うのは……。

<第4回に続く>

2022/8/6

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星旅少年1 -Planetarium ghost travel- (パイコミックス) / 感想・レビュー

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シナモン

とても良かったです。以前テレビで紹介されてて気になって読んでみました。ほとんどの住民が眠ってしまった「まどろみの星」を巡りながら、そこに確かに存在した文化を記憶していく少年の物語。広大な宇宙、静かで穏やか、少し寂しい不思議な世界。一日の終わりにゆるく冷房のかかった寝室でパラパラとページを捲る…ほわ〜っとたまらない読書タイムを過ごせました。涼やかな青が印象的な一冊でした。

2022/08/01

コットン

ワッピーさんのおすすめ本。表紙と巻頭が鮮やかな青に埋めつくされたカラーなのが印象的。レトロSF設定で文字を書いて振ると砂になるペンなどガジェットも楽しい。主人公がフラフラと寄り道する人だけれど重要な秘密があるようで続きが気になる。長野まゆみの作品が好きなら気に入りそうだと思います。

2023/04/12

眠る山猫屋

寒い夜更けの空気のように、淡々と語られる物語。主人公・星旅人303の星から星への夜間飛行。人を魅了し、木にしてしまう“トビアスの木”の拡散を調査しているようだが、彼に深刻さは薄い。人間を眠るように樹化してしまうトビアスの木にも、恐ろしさは無く、静かな夜に紛れてしまうような寂寥さを放っている。沢山の秘密を抱えていそうな303の過去よりも、彼が関わっていく人々の思いと行く末に惹かれる。独りの寒い夜空の下で読みたい一冊。

2022/11/12

ワッピー

読み友さんのコメントから。青い表紙に惹かれてつい購入。まあ、PayPay30%還元祭と往来堂書店での邂逅タイミングが後押ししたのは確かですが、予想以上にすばらしい世界でした。そして人々が眠りについて木になってしまう現象が広がり、かつてあったものを記録・記憶するために宇宙を旅するPGT社の303号、そしてその管制役を務める505号の掛け合いのコミカルさから、朽ちつつある惑星の静謐さ、なぜか不穏な303号の雰囲気まで、どストライクな物語でした。かつて胸を射貫かれた「銀河の魚」(たむらしげる)の宇宙がここに ⇒

2023/01/03

Narr

表紙の絵がどストライクだったので購入。期待していた寂しくて神秘的な画やどこか懐かしさを感じさせる架空の品々にうっとりしてしまう。303と505の関係性ややりとりから垣間見える人間の複雑さが物語の奥行きを感じさせる。全体としては「人や思いが確かにそこに存在した証」がキーなため、もれなくすべてのエピソードがロマンチック。宇宙の寒さと人間の温かさ、無限と有限、青と赤など、それぞれが対立することなく魅力的に描かれている。505のツンデレ加減や夜天図書館のデザインがニヤけてしまうほどに良い。画集とも見れる。

2022/12/25

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