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牛を屠る (シリーズ向う岸からの世界史)

牛を屠る (シリーズ向う岸からの世界史)

牛を屠る (シリーズ向う岸からの世界史)

作家
佐川光晴
出版社
解放出版社
発売日
2009-07-10
ISBN
9784759267242
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牛を屠る (シリーズ向う岸からの世界史) / 感想・レビュー

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kinkin

タイトルにある屠るという言葉。普段当たり前のように食べている肉や加工食品には必ず関係している言葉。ただその辺りはいつも片隅に置いてしまわれる。著者は北海道の大学を出て出版社に就職するがすぐに退職。屠畜場の仕事を選び入社、その後10年間この仕事に携わる。入社仕立ての頃の失敗、それからしばらく経った頃のことを中心に描かれてゆく。もしあなたがこの仕事を選ぶことが出来るかと問われたら即座にノーと言うだろう。自分には無理だ。この本を読んだ方それぞれどんな読後感なのか読メのレビューを読んでみたい。図書館本

2021/08/01

クリママ

作者は北大卒業後出版社に勤めたが、退職後、大宮食肉荷受株式会社に就職し、屠殺の仕事に就いた。屠殺については「路地の子」「いのちをいただく」で読んだことがあるが、この作品では、牛、豚の屠殺について、より具体的に詳しく記されている。巻末の作業場の様子のイラストを見ながら読むものの、ちゃんと想像できているか心もとない。それは人々が生きていくうえで必要不可欠な仕事で、働く人たちは体力と技術の勝る熟練の職人である。連れてこられる牛の中には劣悪な環境の中に置かれていたものもあり、心が痛む。⇒

2021/08/17

おさむ

「屠殺場」という職場をとてもフラットな視点から描いています。倉本聰の旧・富良野塾では塾生は鶏をしめることで、他の生命を殺して自らが生かされていることを実感させたとか。そんな通過儀礼を迫られたような読後感でした。東京新聞の書評欄で紹介されていたので読了。

2016/03/09

takaC

この人はそんな前職だったのか。真摯にリアルな描写のため、小学校の社会科見学で行って驚愕した食肉センターのことと、中学生の時に種畜牧場の藁小屋で見つけて愕然とした食い散らかされたコブタ死体の散乱する野良猫たちのアジトのことを思い出した。

2012/10/31

はじめさん

北海道大法学部卒で出版社に勤めるもすぐに辞めてしまった著者が飛び込んだ先ーーと畜場。毎日豚500、牛150が「生産」現場から運び込まれ市場で「消費」される前段階の精肉へと「加工」する場所。ここは1分1秒の鮮度を争う修羅の庭、てめーみてぇなインテリの来るとこじゃねぇという先輩の洗礼を受けつつ、技術を磨いてゆく。屠殺のリアルな現場が描かれます。/ 著者は自体験をもとに小説書いてるようなのでチェックしたい。/ 職業に貴賎はないのだけれど、結婚時に障害になったり、色々と出自に探りいれてくる質問だったりあるのね…。

2017/10/28

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