読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ある女の生涯

ある女の生涯

ある女の生涯

作家
島崎藤村
出版社
ゴマブックス
発売日
2016-07-20
ISBN
9784777146154
amazonで購入する

ある女の生涯 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

帽子を編みます

本当は、青空文庫で読みました。読友さんの感想を読んで、絶対読まなくてはと手に取りました。淡々とした筆致、色の薄い水彩画のような文章。彼女の生涯、裏切られ、望みはかなわず。描写される、父の入った座敷牢、隠された包丁や鋏、ちょっとした失敗への反応。本人は自覚なく、周りの人たちは、「やっぱりね」「もうね」「これでは…」声に出すことはなく決められる療養、彼女の見た犬、本当にいたのか…。何も自分では選べず、満足な生涯ではなかった。寂しい話でした、こんな人もいた、そう思わせる作品でした。

2020/07/27

S.Mori

島崎藤村の名作。有名な『破戒』よりも好みでした。おげんと呼ばれる不幸な女性の生涯を憐れみ深く描いて、胸に迫る内容です。夫の度重なる裏切り、自分の家族の無理解、女性が本当に人間らしく生きられない社会の仕組みなどにより、おげんは心を病んでいきます。寂しさが漂う彼女の葬式の場面には胸の詰まるような悲しさがありました。この小説は島崎藤村の姉をモデルにしているそうです。封建的な昔の日本では、こんな風にして寂しく死んでいった女性も多くいたでしょう。この小説はそんな人たちに対する鎮魂の書だと思います。

2020/07/21

しあんくれーる´69

#島崎藤村 #読了 障害のある四十の長女、甥の少年を連れて流浪する老女おげん。女にだらしがなく放蕩の末死んだ夫、座敷牢で狂死した父を持つ。そしておげんもまた幻覚に悩まされ、寂しく惨めな一生を精神病院のなかで終える。 藤村の姉の人生をモデルに描いたのだという。救いようのない物語だが、空想の中の話ではなく、明治という時代には、間違いなくこのように辛酸を嘗めた女性が実在したという事実。これが自然主義文学ということか。

2022/04/27

感想・レビューをもっと見る