手塚治虫の『新宝島』その伝説と真実
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手塚治虫の『新宝島』その伝説と真実 / 感想・レビュー
kokada_jnet
2009年に小学館クリエィティブから『完全復刻版 新寶島』が刊行されたたが。これはその2年前に出た「元来『新宝島』復刻のための企画書だったもの」が発展して著書になったもの。前半は、従来あいまいだった「映画的手法」を厳密に分類し、『新宝島』の画期性を論じる。後半は手塚漫画の群衆描写などに、手塚が体験した映画・漫画などがどのように影響したかの論。いずれも、貴重な図版、多数。
2014/04/13
kei-zu
アメコミは読み飛ばしてはいけない。一枚絵に描かれた絵をじっくり眺めながら、びっしり書き込まれた吹き出しの文字を読むのだ。江戸時代の黄表紙もこれに近い。 では、日本の漫画の「文法」を作ったのは誰か。手塚治虫であるわけだが、手塚の「新宝島」は何が画期的だったのか。 本書では、映画的な時間の流れをコマに表現したと説明する。同一シーンで何コマも続けて人物の動きを描くのは、確かに「映画のフィルム」のようだ! であれば、手塚が生涯かけてあれほどアニメーションにのめり込んだ理由も見えてくる。
2020/11/20
とんび
新宝島をキーとして、非常に丁寧に手塚治虫の漫画技術とその革新性について書かれていて、興味深く読めた。図版が多いのも素晴らしい。
2010/05/09
leopard gecko
この本は新宝島がどうこうという話よりも、豊富な資料がとにかく素晴らしい。原稿と描き版の対比や未使用原稿などの資料がとにかく多く、手塚治虫の初期のタッチがどういうものだったのかを知るのにうってつけ。「地底国の怪人」や「有尾人」が描き版でなく写真製版だったらどれほど素晴らしいものになっていたことか・・・。初期の手塚治虫は絵が下手だと思っている人はこの本を読むべし。
2013/05/01
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