KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

MUJIN -無尽- 11 (11巻) (YKコミックス)

MUJIN -無尽- 11 (11巻) (YKコミックス)

MUJIN -無尽- 11 (11巻) (YKコミックス)

作家
岡田屋鉄蔵
出版社
少年画報社
発売日
2023-05-30
ISBN
9784785974039
amazonで購入する Kindle版を購入する

「MUJIN -無尽- 11 (11巻) (YKコミックス)」のおすすめレビュー

美しき片腕の剣豪「伊庭八郎」。実は礼儀正しく努力家だった彼の26年の生涯を、リアルな江戸の描写で辿る

『MUJIN-無尽-』(岡田屋鉄蔵/少年画報社)

『MUJIN-無尽-』(岡田屋鉄蔵/少年画報社)は、隻腕の剣士として名高い、伊庭八郎の生涯を描いた漫画である。

 唐突だが、私は幕末好きの歴史オタクだ。しかし伊庭八郎と聞いても「隻腕」「剣豪」「月岡芳年が描いた絵」くらいしか印象を持っておらず、「どこのどんな人で何をしたのか」、よく知らなかった。

 そういう個人的な無知もあり、本作の伊庭八郎には驚いてしまった。

 勇ましさやむさくるしいイメージとは大きく違い、八郎は、爽やかで純粋で、努力家で礼儀正しい好青年であり、見た目も申し分ない美男子なのだ。読んでいて気持ちのよい八郎の言動は、一層、物語を魅力的にしていると思う。

 彼は江戸四代道場の一つ、「練武館」当主の長男として生を受けた武士(旗本)の子である。幼い頃は病弱でろくに稽古が出来ず、「死に損ない」として強い劣等感を抱いていた。

 だがある時、板前の鎌吉と出会い、少しずつ変化していく。

 その後も、敬愛する父親のコレラ感染や、試衛館の沖田との決闘、講武所の指南役就任、攘夷派との確執などを経て、一歩、また一歩、…

2023/5/19

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

MUJIN -無尽- 11 (11巻) (YKコミックス) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

眠る山猫屋

とにかく将軍・家茂の好感度が高い。徳を備え国を憂う14代将軍を襲う突然の病。最初は政敵にも思えた慶喜すら家茂の急変に慟哭。心酔していた伊庭八郎の心中は辛い。顔にも出せない、言葉にもできない。『幕末遊撃隊』にも登場した人見勝太郎の登場は心強かったが、伊庭、人見、そしてもう一人、更に土方らを加えて五稜郭への道を突き進む未来を知っているだけに辛い。

2023/06/03

Die-Go

幕末、伊庭の小天狗と称された伊庭八郎の生涯を描く。幕府にまつろわぬ長州征伐の第二陣は圧倒的兵力の幕府側の勝利は固いと思われていたが、新兵器を持つ長州の逆襲に会う。そして、旗印である徳川家茂が病に倒れ...★★★★☆

2023/06/01

JACK

☆ 幕府は長州征伐に向けて準備を進めるが、異国に対する幕府の弱腰な姿勢を不満に思う西方諸国は協力を拒む。そんな時、将軍徳川家茂が病に倒れる。上様を心配する護衛たちの苦悩が描かれます。抜群の面白さですが、その重厚な展開で気合いを入れないと読めない、力強くて優しくて、悲しい物語。オススメ。

2023/07/08

那義乱丸

「鷹は飛び立った」に滂沱の涙。これまで私の中で家茂は印象薄かったが(ジルベール家茂は印象的だったけど)無尽を通して心に深く刻まれた。とても良い将軍だったのだと。巻末に書かれてる岡田屋さんのIFにも同感だった。物語は今後さらに過酷になっていくのがわかってるだけになんとも言えない心地になってる。中根さんと小太さんのことも気がかり。ご無事を祈ってるけどどうなんだろう。史実を調べるのはあえてやめておこうと思う。早く続きを読みたい!

2023/07/01

さとみん

慶応2年この時代の区切りを迎えて、私自身の気持ちが八郎の側から離れてしまった。徹頭徹尾「伊庭八郎」の物語だから、正義は彼の側にあると描かれているのに。将軍の側にいるからこそ見えない景色がある。そう思えて来たのが面白い。

2023/06/03

感想・レビューをもっと見る