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トランプがはじめた21世紀の南北戦争: アメリカ大統領選2016

トランプがはじめた21世紀の南北戦争: アメリカ大統領選2016

トランプがはじめた21世紀の南北戦争: アメリカ大統領選2016

作家
渡辺由佳里
出版社
晶文社
発売日
2017-01-11
ISBN
9784794969484
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トランプがはじめた21世紀の南北戦争: アメリカ大統領選2016 / 感想・レビュー

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buchipanda3

アメリカ在住の著者による前回(2016年)の大統領選のレポ。実際に両党の候補者の集会に参加しただけあって、現地の混乱ぶりや分断による過激な喧噪がリアルに伝わってきた。旋風を巻き起こしたトランプとサンダース。この二人の人気の原動力は「怒り」だと言う。その前のオバマの場合は「希望」だそうでまさに反転した印象。希望が失望に変わり、ずっとモヤモヤしていたものを代弁してくれたと喜んだ支持層の一部は感情的に排他的な行動を取った。まるでタガが外れて一気に表に噴出したかのように見える。果たして今回は何が惹き付けるのか。

2020/02/16

hk

1860年、南北戦争勃発直前の大統領選挙で沿岸部ならびに北部を票田とする共和党から初めて大統領が選出された。この時点において共和党の支持層は北部の産業資本家であり、民主党の支持層は南部の奴隷大農場の地主だった。北部の共和党は安価な労働力を求めて奴隷解放ならびに保護貿易を希求し、南部の民主党は奴隷制の堅守と自由貿易を公約としていた。 時は下り現在。共和党の支持層は南部、民主党の支持層は北部へと地理的に鮮明な線引きがなされている。南北戦争勃発前夜から150年で共和党と民主党の票田が見事に入れ替わった訳だ。

2017/03/15

法水

「トランプがはじめた21世紀の南北戦争」とは実にうまい表現。町山智浩さんの著書である程度、アメリカ大統領選挙のしくみや民主党と共和党の変遷、候補者の顔ぶれなどは分かっていたけど、candidate coffeeなどを通じて一般市民が政治家を育てているというアメリカの民主主義のあり方は読んでいてうらやましい限り。もっとも、今回の大統領選はその民主主義の弊害が出たという気もしなくはないが…。「共感は、私たちが持つ最も強い武器なのだ」という著者の娘さんの言葉に力強さを感じた。

2017/02/17

田中峰和

大手メディアの情報を信じない傾向は、先進国共通の特徴かもしれない。いままで政治に無関心だった層が、トランプとサンダースの選挙集会に集まった。彼らの会場はロックコンサートのように支持者を魅了する。彼らに共通するのは、選挙に勝つためそれぞれの党から立候補したこと。体制に反対し変化を約束する候補は虐げられてきた層を魅了する。トランプの支持基盤は低所得労働者階級の白人で、高等教育を受けたエリートに敵意をもち、イスラム教徒や移民、ヒスパニックがアメリカを悪くしていると信じる。排外主義と右傾化の進む我が国も笑えない。

2017/03/06

noriyorino

アメリカはなぜトランプを選んだのかを考察する入り口としてよい入門書だと思う。この本を足がかりにアメリカ史とトランプ大統領誕生の背景を他の本でも学びたい。

2018/01/24

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