KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

FKB実話怪談覚書 有毒花 (竹書房ホラー文庫)

FKB実話怪談覚書 有毒花 (竹書房ホラー文庫)

FKB実話怪談覚書 有毒花 (竹書房ホラー文庫)

作家
我妻俊樹
出版社
竹書房
発売日
2013-02-28
ISBN
9784812493403
amazonで購入する

FKB実話怪談覚書 有毒花 (竹書房ホラー文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

夢追人009

竹書房の怪談文庫ではお馴染みの言葉「怪談ジャンキー」とはよく言ったもので本当に我妻俊樹さんの怪談噺はどれもまともな代物ではなくイカレタけったいな悪夢に悪酔いしそうになりますが癖になって頁を繰る手が止まらず何時までも読んでいたい心地になりますね。『泥酔』酒癖の悪い江尻さんが親友Kさんの葬儀の帰りに仲間達と呑むとタガが外れ気づけば、またどこかの店のカウンターにいた。ママにKの名前を言うと、さっきまでそこに居たという。偶然にもKと同姓なのだなと思いながらふと足元にKの使っていたのとよく似たマフラーを見つけ拾う。

2020/11/07

HANA

実話怪談集。上善水の如しと言うものの、あまりに淡白だと飲んだ気がしない。それと同じく全ての話が朧ろげで怪談なのか普通の話なのか、その境をふわふわ漂っている様であった。話のいくつかは本人の主観によるものが多いため、さらにその傾向に拍車をかけている。ただ歌人独特の気味悪い言葉遣いがある話があり、それは秀逸であった。話の内容よりそちらの方が後に遺るくらい。例えば「心の花」の造花に付されたメッセージとかは薄気味が悪く実にいい。淡白な水のようなものを飲んでいると、後から喉にその言葉が引っ掛かる。そんな印象を受けた。

2013/03/05

瓜坊

歌人でもある我妻俊樹さんの実話怪談集。語らない怖さが上手いな、と改めて思う。事象を言葉に結ぶときの繊細な作業で、結晶の背後に浮かび上がる不安な叙情。あとがきで、伝記は点を意味があるように実線で繋ぐ事で、そこで拾われなかった人生の大部分の点を結んで怪談という形にしていくとあったが、因果で簡単に語れる怖さなんて実は大して怖くないと感じるしその通りだと思う。感覚や認識のズレ、記憶、伝聞...事実というものは不確かで存在し得ないことの怖さ。この怪談集はまだ初期の頃のものなので怖さよりは不思議な余韻を楽しめて、イイ

2017/06/13

ラルル

決して悪くは無いんですが、印象に残るような話があまり無かったように思ういます。しかし「ナリカワリと鬼」はとても良かった。こうした不気味で不思議な話は好物です。

2013/05/20

澤水月

夢か現か、とても静謐な雰囲気の漂う実話怪談集。情趣深さは著者が歌人というのもあるのだろうか。たまにはFKBらしからぬこういうのもいい、平山氏コメント欲しかったな。古書店怪談「顔」、バンド怪談「心の花」が出色。「ナリカワリと鬼」はぞっとした。

2013/03/02

感想・レビューをもっと見る