トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇
トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇 / 感想・レビュー
たつたあお
「ヘイト本だ!」と大騒ぎになり、版元をKADOKAWAから産経新聞出版に変え出版された本。読んでみたけれど、ぜんぜん「ヘイト本」ではないですね。不安定な思春期に、突然「わたしはトランスジェンダーだ」と言い出す少女たち。「子ども本人が『トランスジェンダー』だと言ったら、疑問を差し挟まず肯定すべき」との方針により、学校もセラピストも医者も、少女たちにあっさり性別移行(薬物・ホルモン・手術)を勧めてしまう。親に内緒で。誰も歯止めをかけなかったために起こってしまった医療過誤事件。これが「ヘイト本」なの?
2024/04/08
えすてい
どちらかといえば読みにくい本である。アメリカ人の著者がアメリカの事例を挙げ、日本には馴染のない制度・システム・文化の下にあるからだ。例えば学生の加入して使える保険とか。ところで日本はやはりというべきか、トランスも短期間の消費ネタに留まる。告白者が書籍化やメディアに取り上げられてもバズるのは一時的ですぐに忘却され、ドラマや映画化されてもマイナー作品に追いやられ正当な評論は起きず、一部の意識高い系が権利云々でフェミじみた声だけ止まり。米は米で分断が深刻で異常だがまだ議論や問題提起になるだけはマシなのだろうか。
2024/04/10
coldsurgeon
大型書店の店頭にはない書籍だが、LGBTが社会的な関心を高める最近の潮流が気になり、読んだ。アメリカの十代の少女たちにおけるトランスジェンダー、生来の性別と本人が思う性別が異なる現象に関する過度の熱狂、その伝染性、その社会的背景が詳しく述べられている。医療的な問題が挙げられているのだが、米国で問題となっているのは、差別と少数者の権利擁護の問題という側面があるからだろう。LGBTは、やはり医療の問題という認識を強くした。多数の症例を集め、性別違和の定義を確立して、芳醇的な治療指針を得ることを目指すべきだ。
2024/04/23
小谷野敦
半分くらい読んだところだが、こういう話がずっと続くのかと割合げんなりした気分である。アメリカという国はほかの国に先駆けていろんな「実験」をしてくれて、他の国に対して範例を示したり反面教師になったりする国だが、これに関しては立派な反面教師だろう。トランスジェンダーだのノンバイナリーが「流行」するなどということは、日本では起こって欲しくないことで、先駆けてこういう本が訳出されたのは喜ぶべきことである。親に性的虐待を受けたという偽りの記憶がはやったこともあったが、あれの元ネタになった本を訳した中井久夫は責任
2024/04/07
蝸牛
角川で出版予定が、反対運動のせいで刊行中止になっていた本です。 ずっと読みたいと思っていたので、版元変えてでも出してくれて感謝です。ジェンダーって難しい(できればあまり突っ込みいれたくない)問題ではあるけれど、なんでも肯定すればOK!って姿勢はいかがなものかと思う。 訳含めて若干読みにくさはあるけど、読んで良かった。
2024/04/21
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