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二人の稚児 (立東舎 乙女の本棚)

二人の稚児 (立東舎 乙女の本棚)

二人の稚児 (立東舎 乙女の本棚)

作家
谷崎潤一郎
夜汽車
出版社
立東舎
発売日
2024-02-13
ISBN
9784845639656
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二人の稚児 (立東舎 乙女の本棚) / 感想・レビュー

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寂しがり屋の狼さん

乙女の本棚シリーズ36冊目は、【刺青】や【魔術師】の『谷崎潤一郎』さん。挿絵は、懐かしいような落ちついた雰囲気のイラストを描く『夜汽車』さん(⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)幼いときから稚児として寝食を共にしてきた千手丸と瑠璃光丸。何をするにも一緒だった二人の運命は、成長とともにそれぞれの道へと分かれていく…その悶えは苦しいと同時に甘かった。

2024/04/17

ぐうぐう

女人禁制の比叡山で育った二人の稚児の、煩悩に囚われ、あるいは煩悩を克服しようとする物語。が、まだ見ぬ女性という性に惑う姿は、果たして煩悩と呼べるのか。その憧れや欲望は、彼らの生い立ちと年齢を考えると、健全だとすら思える。また、アンモラルを描いてきた谷崎潤一郎にしては、違和感を覚える真っ当な結末は、しかし、それが現実のものではないとの可能性に気付くと、とたんに腑に落ち、ざわざわとして来る。にしても、夜汽車の画力は凄みすら感じさせるほどに圧倒的だ。

2024/02/16

凛風(積ん読消化中)

比叡に預けられた二人の稚児。一人は山を下り現世の幸せを手に入れる。一人は来世の幸せを信じて山に残る。少し唐突に感じられるラストは、とても美しい。そして夜汽車のイラストもまた本当にきれい。最近は買ったり買わなかったりの乙女の本棚だったけれど、これは買って良かった。

2024/04/17

takakomama

幼いときから女人禁制の比叡山で暮らしている二人の稚児。世の中や煩悩を知らず、さまざまな想像を巡らす二人は、純粋で無垢です。年上の稚児は、下山して煩悩に負けて戻ってきません。年上の稚児からの誘いの手紙に、年下の稚児は迷います。浮世の快楽と御仏の恵みのどちらを取るのか、知らないということは、幸福なのか不幸なのか・・・ 女人を知らなかった故に、知った時には快楽に嵌ってしまったのかもしれません。夜汽車さんの絵は、純粋で清らかな瑠璃光丸の雰囲気にマッチしていると思います。

2024/03/30

りゅりゅ

うん? なんだかもうちょっとだけ、続きがありそうな……? 妙に尻切れ蜻蛉に感じた。イラストも文章もどっちも稚児さんたちが綺麗なお顔をしていて相乗効果があって楽しかった。

2024/03/21

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