作家主義[新装改訂版] 映画の父たちに聞く
作家主義[新装改訂版] 映画の父たちに聞く / 感想・レビュー
こうすけ
大変分厚い本。トリュフォーやゴダールらによる、映画の父たちへのインタビュー集。個人的に、ロッセリーニの話がめちゃくちゃ面白く、アマプラで見つけた『ヨーロッパ一九五一年』と『イタリア旅行』も観てみたらとても良かった。あとはなんといってもオーソン・ウェルズ。さすがはウェルズ。
2023/11/08
Kouki
時間を忘れ世界一流の豊かな思考回路へと身を浴す。第一章のルノワールから傑出した美的感覚によって彼は今なお常人の理解及ばぬ地平に立ち続けているということを実感し、やや無愛想なラングとブニュエルからも貴重な裏話と映画へ向かう意見が語られている。しかしロッセリーニ/ウエルズへのディベートこそ伝説的作家とヌーヴェルヴァーグ連との結節点という映画史的事件であり、そこには絶大な知性に臆せず対峙する若き日のトリュフォー、ロメールらの姿がある。…ただ唯一、ジョン・フォードの名が排されていることこそ汚点と言わねばなるまい。
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