建築について話してみよう
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建築について話してみよう / 感想・レビュー
YM
僕は7年前、大田区の池上に住んでいた。近所を散歩していると大きさの違う白いハコのような建物が、ぽこぽこと建っていた。ギャラリーのようだけど、人が住んでいるような。何か分からないけれど凄くかっこよかった。調べてみたら、西沢立衛さんが設計した森山邸だった。すぐに本書を買って読んでみたけれど衝撃だった。その視点は社会、未来に向かっていた。その時、僕は建築会社で働いていて建物はつくっていた。しかし全く違う。僕には思想がなかった。すぐに設計デザインの会社に転職した。人生は大きく動き出した。きっかけは偶然だった。
2015/04/16
emi
使いやすいことは、モノの在り方としてひとつの答えだと思う。けれど、使いたくなるモノの存在は、自分を大きく揺さぶる答えだ。建築家・西沢立衛さんの建物の使われ方に対してのこの文に、はっとさせられた。日本の(特に賃貸住宅)物件は、中の機能を重視して発展しているけれど、空間は等しく同様の、狭くて物を減らすのに躍起にさせられるものが多い。生活するためにストイックを強制される空間なんて息苦しい。物を減らす風潮の中で、思わず使いたくなる空間を作る発想を実現出来る人はいないのか?それが出来るのは、著者だけなのかもしれない
2015/04/27
SoSoSo
2017年20冊目。日本の建物はファサードが希薄。まさに。けど、他のアジア圏はどうなのかな。日本と似たような文化のとこってないのかな。似たとこがあれば、都市の広がりも似るのかな。などなど。建築と文化の繋がりを考えさせられた一冊。理解できない用語もあったが、それもまた勉強意欲を向上させられた。
2017/12/16
まじょぽん
少しは建築についての本を読んでみようかと思って大学図書館で借りてきた。金沢21世紀美術館を手掛けたのが西沢立衛だということすら知らずに借りてきた私の学が足りないせいだとは思うが、後半部分の建築について語っているところの意味がほとんど受け取れなかった。雲を掴むような感じ。冒頭部分は面白く読めたのだが…。 建築家の話は大体抽象的で、彼らの言ってることの半分ぐらいしか分からないのが常です。勉強が足りないですね。反省。
2017/09/23
助作
金沢21世紀美術館などを手掛けた西沢立衛氏の本。建築家としての半生を作品を設計する段階で考察したことやインタビューなどで発信したことを通して振り返っている。作品の変遷とその意図を意識すると、建物をバラバラにしてみたり円形にしたり透明にしたりと一見奇をてらったように見えてもそこには合理性と思想が存在するのだな、と改めて認識させられた。
2023/05/02
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