ニュー・アソシエーショニスト宣言
ニュー・アソシエーショニスト宣言 / 感想・レビュー
Sam
本書を読んで、以前田中康夫と浅田彰が「憂国呆談」の中で「時代の右傾化によっていつの間にか自分たちが左寄りの人間と見做されていることを知って驚いた」と語っていたのを思い出した。20年ほど前にNAMが出版されたときはまさに孤高の書という印象を受けたものだが、いまや時代の要請に応える一つの提言となってはいまいか。図らずも著者自身が最後に「未来のほうがこちらに向かってくる」と書き記している。
2021/02/23
兵頭 浩佑
『NAM―原理』を読んで以来、約20年ぶりのNAMである。個人的な総括として、ここ20年でどう印象が変わるのかが最大の楽しみだった。 学生から社会人に、哲学から情報科学に、文業からエンジニアリングにシフトしていった個人的な時の流れの中で、何がどう変化したのかというのが知りたかった。 第一感、使える道具はいくつもある。それは変わらなかった。カント=マルクスの思想的背景の理解も当時とさほど変わらない。 最も大きく変わったのは、このシステムで何をやるか、それを考えてしまうことだった。
2021/02/22
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