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レンズの下の聖徳太子 (銀河叢書)

レンズの下の聖徳太子 (銀河叢書)

レンズの下の聖徳太子 (銀河叢書)

作家
赤瀬川原平
出版社
幻戯書房
発売日
2017-02-24
ISBN
9784864881166
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レンズの下の聖徳太子 (銀河叢書) / 感想・レビュー

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hirayama46

赤瀬川原平・尾辻克彦の単行本未収録作を集めた短編集。性質上、出来にはばらつきがある……かと思えばさにあらず、どの作品も読みどころの多いものが揃っていて、ことに「果し合い」「海部」あたりは私小説っぽい雰囲気を出しながらテクニカルな手法もふんだんに使われた、名匠による佳作といっていい作品だと思います。表題作もなかなか良かったのですが、過去の裁判あたりの事情を知っておくとより楽しめたのかな、と感じました。

2023/03/13

tama

図書館本 赤瀬川ファンなので 「確かに小説だ」と思えるのは表題作だけ。使う言葉が凄い。螺子釘の海だもんな。で、他の作品はいつもの原平さんの、現実の記憶だか空想だかよくわからない、でも深刻にならないお話。「東京の乞食のまとうボロは汚いと思うが、レーピンの描いたヴォルガの舟曳人のは、霊的な光の塊として輝いている」。小学三年生の娘の胡桃子ちゃん「ガラス戸が開いて胡桃子のピンクの顔がコロリと飛び込んで来る」たしかに小学三年生コロコロしてるよ!表現者って凄いなぁ。

2017/08/02

yutaro sata

赤瀬川さんの現実への接近ってなんか、どきどきしますよね。

Koki Miyachi

赤瀬川原平の日の目を見なかった短編集を死後に再編集した本らしい。今イチ作品なのかというと、さにあらず。千円札裁判に繋がる千円札模型制作の体験を作品化したメタフィクショナルな作品から、日常の脳内会話的なカジュアルな作品まで盛りだくさん。筆者の独特なユーモア感覚と知性が通底していて、うふふと思わず微笑んでしまう魅力がとても良いのデス。

2021/07/30

よだみな

『果し合い』より 駅に着いた。私は切符販売機に百円玉を入れてボタンを押した。もう一つ百円玉を入れると、胡桃子はそれを見てから「こども」という薄いプラスチックの蓋を上げて、その下のボタンを押している。 なつかしい…

2021/03/20

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