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カメラの前で演じること

カメラの前で演じること

カメラの前で演じること

作家
濱口竜介
野原 位
高橋知由
出版社
左右社
発売日
2015-12-21
ISBN
9784865281347
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カメラの前で演じること / 感想・レビュー

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パンナコッタ

映画監督である著者の作品を最近まとめて鑑賞し、中でも「ハッピーアワー」は 今年見聞きした作品でマイベスト。「役者が演じるのは私であるが、私ではない。」役者を小説家と置き換えてもいい。柴崎友香は小説というフォーマットで、『私』の濃度を薄め、観える景色や人間関係により『私』を現前化し問題をやり過ごした。人は普段使わない言葉や感情に敏感で、違和感を覚えるという問題だ。そんな現実と虚構の違いに敏い彼はその問題を正面から見据える。徹底的に人物になりきっても嘘をついた身体を見逃さない暴く装置であるカメラを相手に。

2018/10/06

tomoko

映画「ハッピーアワー」を全3部見終えたとき、彼女たちの佇まいも含めた演技の説得力に魅了された。この本は、そんな演技を引き出すまでの制作過程を、監督のカメラの前で演じることへのスタンスと併せておさめている。サブテキストにあるエピソードは、どれも映像で見たかった。特に、風間と淑恵のやりとりが切なくて好き。

2016/01/30

しゅん

映画『ハッピーアワー』は全ての登場人物に自分の弱さ・愚かさ・醜さを重ねることのできる、恥辱に満ちた幸福な体験だった。本著では監督濱口竜介が撮影過程と映画哲学を書き記す。人をジロジロと見ることは社会的コードの中で普通禁止されているものだが、カメラに映されたものに対しては見ることが許される。その視線に晒される以上カメラに映るのはリスキーな行為だ。恥を晒す行為だ。そのリスクを取った俳優たちを濱口は讃える。そこには恥らうことの肯定がある。恥は人が変わるための本能であり、その力をもって俳優たちは特別な存在になる。

2016/03/28

tmctmhs

映画「ハッピーアワー」のシナリオを中心に制作過程についての文章や〝サブテキスト〟が収められている。五時間を超える映画ながら、シナリオを読むとどの場面もはっきりと絵が浮かぶ。台詞は多いが説明のためのものではなく必要性からだと納得できる。制作に対する真摯かつオリジナルな姿勢に、改めて畏敬の念を覚えた。映画を観た前提での書籍だとは思うが、脚本の体の小説とその解説として読んでも面白いと思う。以前から村上春樹作品を映画化するなら濱口竜介監督がベストだと思っていたが、この本を読んで確信が深まった。

2016/02/23

Yosuke Hosomi

濱口監督の初の単著。今まで無かったのが不思議。約半分がシナリオだが、その思想がよく分かる。

2015/12/17

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