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アメリカン・マスターピース 準古典篇 (柴田元幸翻訳叢書)

アメリカン・マスターピース 準古典篇 (柴田元幸翻訳叢書)

アメリカン・マスターピース 準古典篇 (柴田元幸翻訳叢書)

作家
柴田元幸
出版社
スイッチ・パブリッシング
発売日
2023-07-11
ISBN
9784884186173
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アメリカン・マスターピース 準古典篇 (柴田元幸翻訳叢書) / 感想・レビュー

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buchipanda3

柴田さん編訳の米文学アンソロジー。今回は20世紀前半の短篇を収録。ヘミングウェイやフォークナーなどお馴染みの作家も初読みの作家もいて、文体もテーマも様々で面白く読めた。あえて共通なのは人間の姿だろうか。冒頭の「グロテスクなものたちの書」の人間をグロテスクにしたのは自分のものとした真理というのがどの篇も当てはまるように思えた。グロテスクもバラエティに富むが。既読(別訳あり)の「インディアン村」「ローマ熱」「納屋を焼く」はやはり良い。他ではサローヤンとウェルティ、ハーストンが好き。これら作家の他作品も読むぞ。

2023/08/19

まこみや

英語翻訳の第一人者が“準古典”として何を選ぶのだろうという興味から手に取った。以下、掲載順に一言感想を記す。1序:グロテスクへようこそ、2不条理な他者、3荘重軽薄なパロディ、4一矢による反転、5限りなき逸脱、6夢の中で見る夢、7外界の侵蝕、8重厚晦渋な世界、9夢の跡、10自虐的な排除、11交叉する他者、12断片化された混乱。『準古典』に選ばれた20世紀前半の米小説を大雑把に概観すれば、19世紀までの小説では客観的で確固としてあった他者(外界)が曖昧で不条理なものへと変容していく過程と言えるのかも知れない。

2023/12/24

くさてる

マスターピースというだけあって名作ばかりが収録されているのだろうけど、そのぶん敷居の高さも感じたかな……。既読だけどウォートン「ローマ熱」が大好きです。ウールリッチ「三時」も素晴らしい。初読でいちばん良かったのは、孫のために薬を取りに行く老女を描いたウェルティ「何度も歩いた道」でした。

2023/10/19

まさ☆( ^ω^ )♬

古典篇に続く本書。第三弾は戦後篇になるとの事で楽しみです。名作短編を一気に読める良書だと思います。 イーディス・ウォートン「ローマ熱」、コーネル・ウールリッチ「三時」、ウィリアム・フォークナー「納屋を焼く」、ユードラ・ウェルティ「何度も歩いた道」、ネルソン・オルグレン「分署長は悪い夢を見る」が特に良かった。このシリーズはお気に入りになりました。ちょいちょい読み返そうと思います。

2023/07/29

北風

私の好きな柴田元幸翻訳叢書の、準古典編。前回のイギリスのマスターピースはそこまで刺さらなかったのだけれど、今回は見事的中。趣味が合う。最初は短い作品が多いが、衝撃的なものも多い。イソップのオマージュと子供に食料を調達させる話、女二人の過去の恋愛でのマウントの取り合いなど、秀逸。かと思えば、3時などはハラハラさせられるスリリングなミステリ仕立て。選んだ作品群が準古典一冊に収まらないので、次回は戦後編だとか。やっぱりヘミングウェイはまた入っているのだろうか? こちらも楽しみ。

2023/08/13

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