KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

善き書店員

善き書店員

善き書店員

作家
木村俊介
出版社
ミシマ社
発売日
2013-11-13
ISBN
9784903908465
amazonで購入する Kindle版を購入する

善き書店員 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

どんぐり

1999年に22,296軒あった日本の書店は、2014年に13,943軒と減少傾向にある。本書は、この日々きびしい状況が深まっている業界で働く「書店員」6人がシリアスな状況やまじめな迷いや悩みについて現実を語ったもの。表紙に「肉声が聞こえてくる」新たなノンフィクションの誕生を謳っているが、“語り”そのものの手法は目新しくはない。「普通の人」の話では、本を売りながら、地域の中で文化や芸術、情報コミュニティの拠点づくりを行っている長崎書店(熊本市)の活動は興味深い。こういう書店には、がんばってもらいたいな。

2015/04/25

山田太郎

小さいころは本屋さんになりたかったけど、なんかなるもんじゃないなと思った。長崎さんが特に印象的だった。本好きな人はやっぱり良いと思いました。

2013/12/19

よっち

著者が取材した6人の書店員に、彼らが実際にやってきたこと、見てきたこと、個人的な思いなどを聞いたものをまとめた一冊。彼らは「書店員」であることを続けてきて、これまでにいくつもの挫折を乗り越えて今があり、今の書店や業界に不安を感じながらも、それだけでなく自分が何ができるか考えている人たちです。以前書店員だったことがある自分ですが、同年代の現場に居続けた人たちが今どんなことを考えているのか、その一端をうかがい知ることができて、とても大きな刺激を受けました。書店というものの存在を考える上でもオススメの一冊です。

2014/07/19

ヨクト

本屋店員さん達が本屋事情の良い点も悪い点も等身大、つまりノンフィクションの現実を語っている。「本が好き」というだけでは挫けてしまうほど、書店員は肉体的精神的にもキツイという叫び。大型店でなければ、売れる本と売りたい本、理想と現実の棚作りの前に涙し、本が売れない時代にも立ち向かわなくてはならない。たたかう本屋さん達。個性がなくなると、ネット販売に負け、個性に走るにはリスクが伴う。でもね、僕ぐらいの本屋玄人にもなると本屋の小さな主張やなけなしの遊び心にも気づけるので大切にして欲しい。僕は味方だ。

2013/12/01

ユメ

今、改めて読み直してみたかった。著者が6名の書店員にインタビューした本書では、彼らが本そのものや本屋という場所について語るだけではなく、書店員としての仕事を通して人と接することに焦点が当てられている。『善き書店員』という印象的なタイトル。インタビューを受けた書店員たちが大切にしている「善さ」とは何なのか。それは、本のみならず、人を愛することなのではないかと私は感じた。自分ではない誰かのために本を届け、本屋という居場所を守る使命感。そしてそれは、きっと誰にとっても大切な「善さ」なのだ。

2018/05/29

感想・レビューをもっと見る