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白鯨物語 (眞人堂シリーズ)

白鯨物語 (眞人堂シリーズ)

白鯨物語 (眞人堂シリーズ)

作家
丸山健二
眞人堂
出版社
出版共同流通
発売日
2013-11-30
ISBN
9784905156581
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ジャンル

白鯨物語 (眞人堂シリーズ) / 感想・レビュー

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Ayumi Katayama

モービィ・ディック。それが追い求める白鯨につけられた名だ。なのだけれども、どうにもしっくりこない。いつまでたっても覚えられない。「白鯨」。その方がずっと逞しく力強く重厚で美しい。それは何と神々しいのだろう。何と威厳に満ちているのだろう。400頁に渡って探し続けたその巨体との静謐な対峙は7頁に渡って描きわたる。そして、いつか、白鯨を目の前にしているような錯覚さえ覚える。言ってしまえば「たかだか鯨との遭遇」をこれほどまでの文章に仕立て上げるとは。それが文学か。

2019/08/12

かふ

メルヴィル『白鯨』の聖書的な記述をホメロス的騙りの文学としたのが丸山健二『白鯨物語』。その丸山節というべき騙りが『白鯨』にはよく合っている。物語は白鯨よりもエイハブ船長の精神の中で肥大化していく復讐心の愚かさを描く。でもけっして卑俗な人間としてではなく、イシュメールが語るエイハブはサンチョ・パンサが語るドン・キホーテだ。

2014/07/23

shimojik

国家だの社会だの企業だの組合だの人間を十把一絡げにしたがる集団ほどおぞましいものはない。汝を養うものが汝を滅ぼすであろう。自分が何者かを発見するには無茶をするしかない。

2014/03/23

sirokuma

丸山健二とメルヴィルの奇蹟の組み合わせ。あの「白鯨」を丸山先生の文章で読めるなんて、本当に贅沢な時間でした。

2014/01/03

読書家さん#2EIzez

迫力ありすぎ、長いこと海に出ている気分になる。 くじらに復讐を誓い闘う、脚を過去にくわれた船長が狂人のように描かれているが、長旅をつづけるうちに連帯感がでてくる。 命がけのたたかいは自然界にたいする敬意で乱獲してきた人間も考えたりした

2020/11/11

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