新版 星野道夫 悠久の時を旅する

夜長月🌙@5/19文学フリマQ38

星野道夫さんの集大成たる作品。星野さんの写真とこれまでのエッセイから抜粋された文章。さらに母親、奥さん、息子が文を寄せています。星野さんはアラスカに残された本当の大自然や生き物と同化し、記録に残すという偉業をなし得ました。しかし、彼は自分とあなたはある一点で同じだと言います。それは一度しかない人生を生きている事です。世界はそういう無数の点で成り立っているのです。

2022/08/31

とよぽん

写真も文章も全てがすばらしく、言葉にできないほど。星野道夫さんを丸ごとこの1冊に収めた感がある。息子さんもお父さんと同じようにアラスカの大地と生き物に魅せられて・・・。改めて星野道夫さんの偉大さを感じた。何度も読みたい。

2020/12/27

森の三時

アラスカ。マイナス50度の過酷な冬。待ちわびた春・夏・秋も短く駆け抜けるように去り、また雪と氷に覆われる。それでも星野さんは冬が好きだと言う。圧倒的な自然は動物の命にも人の命にも公平に厳しく、ここでは人も動物も対等に生きている。悠久の時が作り出した景色は、見渡す限り人の造形物がなく人間の解釈から自由な大地。そんな中で、星野さんの写真とエッセイは、現代に暮らす私たちの心をゆさぶり忘れた何かに気づかせてくれる。今回も見逃してしまったがいつか写真展に行き星野さんの足跡に触れたい。最後の家族からの言葉も良かった。

2022/06/05

ベル@bell-zou

写真展に足を運んだのは今年の6月だった。生き物の、自然の、地球の、彼が切り取った一瞬。それらはもう移ろい変わり続けていて、そのずっと前からもその後にもそして今も、何ひとつ同じ形では存在しない。けれどもそうして時を経て繋がれたものたちはたしかに息吹き鼓動しどこかを旅しているのか…と。畏れ多いような俯瞰を感じて写真の前で何度も動けなくなったのだった。

2021/12/29

風に吹かれて

　アラスカ。厳しい環境の中で命を育む動物たち。荘厳な山々などの風景。そして、自然の命をいただきながら生活している現地の人々…。現地の自然の「悠久の時」のなかで日々を過ごさなければ見ることのできない自然を捉えた星野道夫の写真の数々。 　氷に覆われた海の穴からアザラシが出てくるところを待つホッキョクグマ。厳冬の地で生きていくためにアザラシの脂肪を食べる。残った肉を狙ってホッキョクギツネがあとをついてくる。　→

2023/10/20