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人生相談を哲学する

人生相談を哲学する

人生相談を哲学する

作家
森岡正博
出版社
生きのびるブックス
発売日
2022-02-18
ISBN
9784910790008
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人生相談を哲学する / 感想・レビュー

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10〜20代の若者や「生きる意味とは何か?」「人生を良く生きるとはどういうことか」に悩んでいるひとにオススメしたい。朝日新聞の「悩みのレッスン(のちに生きるレッスン)」に寄せられた人生相談に回答をしていた著者。その質問と回答を、著者がふたたび読み返し、その人生相談に潜んでいる哲学的な問いを深め、以前の回答を補強したり新しい回答をつけ加えたりして一冊にまとめた本。新聞の人生相談では、その回答になんだかスッキリしないものを感じることが多い。本書では、回答に至るまでのプロセスがちゃんとわかるのでよかった。

2022/12/11

タナカとダイアローグ

貰い本。哲学者に人生相談してみると問いが分解されたり、背景が浮かんできたり、ずらしてみたりして楽になったりならなかったり。相談したくなる相手っていう前提があるけど、自分の経験や理解から発するしかなく、置かれた環境の違いや言語化できない関係すべてに配慮することは不可能だから、切り取った一つを解答してみる。対面して言葉を交わしあうとまた別の切り口になるのだろうけど、新聞っていうパブリックな媒体で多くの人に普遍的な問いへの向かい方を示せるのは哲学者ならではだと思う。独善的なコメントを配慮深く避けている印象。

2023/03/26

いかすみ

著者はまず新聞に掲載された若者からの人生相談へ回答し、次にその人生相談への回答を哲学的に掘り下げていく。上から目線の回答ではなく、著者の経験から紡がれる二段階の回答は深く、温かみがある。著者によれば、哲学とは生存や生死の問題を既存の価値観から離れて根本的に考えることだそうだ。そう言った意味で、この本の人生相談に対する回答は、相談者の悩みをきっかけに著者自身の人生を反省的に捉えることでもある。悩みは人それぞれだけど、この本を読んで元気をもらった気がした。

2024/02/18

ゆー

Q3が特に印象に残った。 愛されることを目標にするのではなく大切なものを誰かと分かち合うために生きている。 他人の幸せを心から願うことのできる自分を愛する。 アリストテレスの本を読んでみようと思う。

2023/10/19

hryk

新聞連載の人生相談で著者が書いた回答文を分析して、改めて相談者に回答するという変わり種人生相談の本。自身の体験も引き合いに出しながら、相談者にさらに寄り添う著者の姿は、「人生相談としての哲学」という哲学の原初のかたちを体現するかのようである。時折語られる著者自身の哲学観も合わせて読みどころ。

2022/04/26

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