森崎ウィンさんが選んだ1冊は?「新たに挑戦しようとした途端、壁にぶつかり、現状を変えたくなりました」

あの人と本の話 and more

公開日:2023/5/14

 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年6月号からの転載になります。

森崎ウィンさん

 毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、森崎ウィンさん。

(取材・文=野本由起 写真=干川 修)

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 最近、森崎さんが夢中になっているのはドローン。

「ドローンで動画を撮影したくて、舞台の楽屋で気になる機種をチェックしていたんですね。で、本番を終えて戻ってくると、もうアドレナリンが出まくってるわけです。その勢いのままポチっちゃいました(笑)」

 こうして小型ドローン『DJI Mini 3 Pro』を手に入れたものの、自由に空を飛ばして動画撮影を楽しむには大きな障壁があった。

「飛行計画の通報が必要なので、この本を読んで勉強しました。さらに、飛行許可の申請も必要で。しかも、DJIは中国企業なので制約が厳しいんです。ドローン市場が拡大する中、世界最大手メーカーの使用も一筋縄ではいかない。こういう手続きは若者の挑戦に対する大きな壁になっているなと。この経験を通して、新たな物事に挑戦する時は、例え壁にぶつかったとしても、現状を変えたいと強く思い行動することが大切だと実感しました」

 そんな森崎さんの約2年ぶりのアルバムが『BAGGAGE』。デジタルシングル4曲や、日本グッドイヤーの「オールシーズンタイヤ」CMソングとして起用された「BeFree」など、計9曲が収録されている。

「旅に出る時、あれもこれもと荷物を詰め込みますよね。最初は余計かなと思っても、旅先ではあってよかったなと感じる。そういうアルバムになればいいなと思い、この2年間の僕をギュッと詰めました」

 リード曲『Perfect Weekend』は、海外作家チームを起用した楽曲。ドライブにぴったりのR&Bで、森崎さんも気に入っているそう。

「完成した曲を初めて聴いた時は、深夜なのに興奮してディレクターチームに電話したほど。僕の中では宇多田ヒカルさんを思わせる、カッコいい曲です」

 自身も3曲で作詞を手掛けている。迫る締切に頭を悩ませながらも、曲を聴いて映像を頭に思い浮かべたり、ディレクターとの会話でアドバイスをもらったりしながら、言葉を紡いでいったという。

「音の響きの気持ちよさを大事にしつつ、後から読み直すと面白く感じられる歌詞を目指しました。ここ最近は、昼間は舞台稽古、夜は作詞やレコーディングという過酷なスケジュールでしたが、一生残るものなので妥協は一切していません。旅を感じられるアルバムなので、初めての土地を踏む時に聴いてもらえたらうれしいです」

ヘアメイク:宇田川恵司 スタイリング:森田晃嘉 衣装協力:ジャケット10万6700円(Scye TEL03-6407-0117)、ネックレス1万9800円(MARIHA TEL 03-6459-2572)、その他スタイリスト私物 *すべて税込

もりさき・うぃん●1990年、ミャンマー生まれ。小学4年生の時に来日し、中学2年生から芸能活動開始。2018年公開のスティーヴン・スピルバーグ監督映画『レディ・プレイヤー1』で主要キャストに抜擢。映画『蜜蜂と遠雷』ほか、数々のドラマ、ミュージカルに出演。20年、アーティストMORISAKI WINとしてメジャーデビュー。

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MORISAKI WIN 2ndアルバム『BAGGAGE』

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日本コロムビア 「class W(2CD+BD+豪華フォトブック)」1万2000円(税込) 「ECONOMY」3000円(税込)
●海外作家を起用した『Perfect Weekend』、自ら作詞を手掛けた『Move out』など、デジタルシングルを含む9曲を収録。また、「class W」には、ライブ映像やライブ音源も収録。現在、全国ツアー中で6月1日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)にてファイナルを迎える。