andropが自身13枚目のアルバム『gravity』をリリース。来年デビュー15周年を迎える彼らの変わらぬ関係性の理由とは――〈インタビュー後編〉

伊藤くんは、本で得た知識をメンバーに教えてくれる(笑)

――最後に皆さんの読書事情もお聞きしたいのですが、普段本は読まれる方ですか？

前田：本は買いますね。ただ、買って置くだけの“積読”は多いかもしれないです。

内澤：でも、積読っていいらしいですね。まだ読んでいない本があるという“認識”がいいらいしいです。

前田：僕の知り合いに、30冊の本を同時に読むという、ちょっと変わった人がいるんですよ。真心ブラザーズのYO-KINGさんなんですけど(笑)。30冊の本をそれぞれ10ページずつ読んでるそうです。僕も結構積んでるから、やってみようと思ってるんです。

内澤：僕もあります。僕は“デジタル積読”ですけど。モバイルで読むことが多いですね。スマホにいつでも読める状態であるのがいいなと思って、デジタルで結構買っています。読むのは小説が多いですね。

佐藤：最近あまり読めてないですが、スポーツ系の記者が書いているような手記とか、密着記事が面白かったです。この間読んだのは、元中日ドラゴンズの落合博満監督にずっと取材していた記者の方がまとめた本で、彼の視点でずっと追いかける、という内容がめちゃくちゃ面白かったです。

伊藤：僕も結構読書好きですね。

内澤：伊藤くんは常に読んでいる印象がありますね。いろんなジャンルを幅広く読んでますよね。

伊藤：僕もスポーツ選手が好きですし、自分の悩み事を解決してくれるようなプロの方の考えが読めるような本は好きです。

内澤：睡眠の科学者の本を読んでその情報を教えてくれるっていう。健康に関していろいろ教えてくれます。こうすると人生豊かになるらしいよ、というのも教えてくれたりするんです(笑)。

――(笑)。睡眠はやっぱり大事、という結論でしたか？

伊藤：そうですね。それこそスポーツ選手系もそうですけど、やっぱりプロの方はコンディションが大体…(佐藤さんカットイン)

佐藤：大谷(翔平)選手は、コンディションは寝るだけって言ってますから。「特別な方法はない。ただ寝るだけ」って。

前田：でもね、知り合いのアーティストで、生まれた時から睡眠時間が２～３時間の人がいるんですよ。ず～っと。だから「俺は全部の楽器ができる。だって、俺寝てないんだもん」って言ってますね。

内澤：へー！　そうなんですよね。僕も頑張りたいので、人が寝ている間に頑張るしかないと思ったんです。そうするしかないと思っていたんですけど、ショートスリーパーの人だったら、僕がいくら睡眠時間を削って頑張っても勝てないですよね。寝ないのが苦じゃないのは強過ぎますね。

佐藤：(内澤さんに向かって)でも、大谷選手は頑張って寝るんだよ。どうだい？

内澤：（笑）

――15分の昼寝はいい、という説もありますよね？

内澤：15分でいいんですか？

佐藤：(伊藤さんに)そんなこと言ってたね。

前田：(伊藤さんに)やってたよね？

伊藤：やってた、やってた。スタジオで作業が終わって、「じゃ、寝ます」って。

前田：本当、15分タイマーかけて。

伊藤：寝れないですけどね。入眠までいかないです。

佐藤：寝ちゃうと起きるのが大変じゃないですか。起きたとき体がちょっと重い。そこからまた、元に戻すのが大変だなぁって思うんです。

前田：だから、鼻呼吸した方がいいよ。

伊藤：（笑）。また言ってる。

内澤：(笑)。脳が冷えるからね。

前田：口で呼吸するのって、地球上の動物で人間だけなんですって。脳の静脈を冷やすことができるのは、鼻呼吸だけなんです。それ以外で冷やすことはできないんですよ。

佐藤：結構僕ら読書してますよね(笑)。

内澤：そういう健康などの情報を共有しているんです。こんなふうに、メンバーとの他愛のない会話から、意外と曲のタネが芽生えたりするんですよ(笑)。情報源としては、メンバーが今一番多いです。僕一人では曲は生まれないので、こうした4人の関係性は15周年を迎えた先もきっと変わらないんだと思います。