明るい殺意は実体験から!? アニメ『暗殺教室』岸誠二監督語る【後編】
更新日:2015/6/26
“明るい青春”がねたましい!!
映像やエンターテインメントの勉強熱心な岸監督だが、かつては学校嫌いだったという。しかも多くの青春作品を手がけているにもかかわらず、“リア充”からは縁遠かったそうだ。
「みんなが意識せずとも通過してきた、“明るい青春”を送ってきませんでした。『Persona4』に出てきたような仲良しグループなんて、うらやましくてたまらない。自分もこうだったら……と。煮えたぎるような感覚ですね(笑)でも、だからこそ青春ものをオーダーしていただけるのかなと、思います。悔しい、寂しく、つらい感覚を素直に作品に落とし込むから、きっと明るさが出せるのです。もしも実体験をしていたら、うまく描けたか自信はないですね。こんな暗めの過去を送ってきたから、『暗殺教室』のブラックさが心地よくもあります。明るい青春だけど“暗殺”する。このダークな感覚も届けばいいと思います」
監督が明るい青春を描けるのは、煮えたぎる思いからと謙遜するがそれだけではない。現代の若者が持つ、人との距離感も的確につかんでもいるからだ。
現代の若者の明るさは、「人間関係がより切実で、手放すまいと必死」な姿の現れでもあると分析する。あやういバランスのつながりを見抜いている。
この洞察力が多くの人の心に響く作品へ反映されているのだろう。
作品の本質をよりディープに見極める、岸監督の『暗殺教室』。どのような結末を迎えるのか楽しみだ。
■Blu-ray&DVD 第1巻は3月27日発売!
■初回仕様
殺せんせーデザイン特殊ケース/キャラクターデザイン 森田和明 描き下しイラスト スリーブケース/全巻収納BOX/イベント優先申し込み券(昼の部)(イベント概要 日程:2015年8月16日(日) 会場:渋谷公会堂 出演:福山潤、杉田智和、渕上舞、洲崎綾 ほか)他豪華特典満載!
■映像特典
ジャンプスペシャルアニメフェスタ上映 エピソード0「出会いの時間」/ノンテロップ オープニング映像/ノンテロップ エンディング映像/オーディオコメンタリー/番宣ティザーCM集 ほか
最新情報は公式HPにて
(C)松井優征/集英社・アニメ「暗殺教室」製作委員会
取材・文=武藤徉子