オタクの誇りをかけたアニソンダンスバトル『アキバ×ストリート』予選大会レポ

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更新日:2015/6/26

大会初の「伝説」を誰もが目撃することになった福岡予選

 大阪予選に続く1月25日、舞台は福岡へと映った。この日は60名弱のパフォーマーたちが集結。前日の予選敗退での悔しさを胸に、急遽ふたたびの参戦を名乗り出る者たちもあらわれ、九州全域からのパフォーマーたちも含めて全国からの猛者たちが集うかたちとなった。

 そしてこの日、本大会で初めての「伝説」を目撃することになった。本大会ではパフォーマーの審査にあたり、5つの項目が設けられている。そのうちの一つが「そして、伝説へ」というものである。言葉ではズバリ表現することは叶わないが、技術だけではけっして魅せられない、自分自身や空間の何かを超越できる瞬間を生み出せれば、理由のいかんに関わらず勝利をつかみ取れるという特別ルールだ。

 しかし、東京、大阪と渡り歩く中ではみられなかった光景が、福岡でついに生み出された。伝説を具現化した男、その名は「Mr MK・MAJIOTU」である。

 惜しくも決勝進出を逃したものの、そのパフォーマンスは目撃した誰もが口をそろえて「MVPはアイツ以外にいない!」と胸を張って言えるほどだった。予選では、『リアルワールド』(『人類は衰退しました』OP)をフルコーラスで踊りきり、空間すべてを熱狂へと巻き込んでいった。トーナメント初戦では『Snow halation』(『ラブライブ!』劇中曲)を、ベスト8の戦いでは『光るなら』(『四月は君の嘘』OP)をバックに、踊り続けた。理由などいらない、目撃したものしか分からない。独創性に包まれる中、「これだよ!」「分かるよ!」と口に出さずにはいられない彼のパフォーマンスに、会場中が共感をおぼえていた。

 そして、伝説を生み出したMr MK・MAJIOTUとの熱戦を制したのが、ざかるとPである。東京予選ではベスト8で惜しくも敗退した彼だが、悔しさをダンスへとぶつける中で渾身のパフォーマンスをみせていた。決勝戦では同郷のNicoと対戦。たがいに負けられないという思いが溢れる接戦となったが、ざかるとPがファイナリストとしての切符を手に入れた。

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